ワイルド・スタリオン


 2009.7.18  ジャック・バウアーのイメージが… 【ワイルド・スタリオン】  HOME

                     

評価:3

■ヒトコト感想
24でおなじみのジャック・バウアーが大活躍する作品。警察を辞めたバリーがいつの間にか少しずつ犯罪に手を染めていく。どうにもこのバリーというキャラクターをはっきりとつかむことができなかった。犯罪は絶対に犯さないと考えてはいるが、思い切ったことをやる。嫌々ながらも、犯罪に手を染めている。すでにキャラクターとしてはキーファーサザーランドは何をやってもジャック・バウアーにしか見えないので違和感をもってしまった。金儲けのために競走馬に手をだし、なんとなくうまくいきそうになる。最後はなんでもありの展開で、都合の悪いことにはすべて目をつむり、あっさりと幕引きしたという感じだ。死んでいった人たちのことを一切無視している。

■ストーリー

警察を辞めたパリーは、マフィアとつるむ弟・レイの影響で犯罪に加担していく。金儲けのために競走馬を購入するが、騎手の借金が原因で兄弟はマフィアと決着をつけることに…。

■感想
警察が天職だと考えていたバリーが心臓の持病から首になり、そこから転落していく。最初はこのバリーのキャラクターが面白かった。犯罪を毛嫌いし、まっとうな仕事をしようとする。しかし、その口調は悪く、そこいらのマフィアと変わらない態度を示している。マフィアとつるむレイと一緒に行動していくつちに、犯罪に対しての感覚が麻痺していき、恐喝などお手の物となってしまう。元警察ということを一切みせず、犯罪へと手を染めていく。競走馬というのはちょっとしたアクセントとして存在しているだけだ。

バリーとレイ、そしてもう一人、悲劇の人物がいる。それは騎手だ。多少のギャンブル癖はあるにせよ、娘と二人ひっそりと暮らしていたはずが、バリーたちの計画に巻き込まれ、最後はマフィアとバリーたちの間に板ばさみとなる。騎手としての腕は一流なだけに、なんだかこの結末はあまりにも悲しすぎるように感じてしまった。物語としては、些細なことかもしれない。ギャンブル癖が悪かったことが災いし、自業自得といえなくもない。しかし、それにしても悲しい結末となっている。

結局バリーは常に自分のことしか考えていない。レイが言っていたように、バリーの性格はすこぶる悪い。それは、別れたはずの元奥さんに男が言い寄れば、その男に殴りかかる。何かあれば、夜中であっても元奥さんの家になだれ込む。そうかと思えば、自分の予定があるときは、奥さんを邪魔者扱いする。典型的な自分勝手な男だ。これで、ギャンブルにでも手をだそうものなら、まさに非の打ち所のない駄目亭主だ。ジャックの風貌そのままに、駄目亭主を演じると少し違和感があったが、最後には慣れてきた。元々そんな風貌だからかもしれない。

もっと競走馬がどうだとか、そのあたりに絡めてほしかった。



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