2009.7.27 キャラが立つアクション 【ランナウェイ】 HOME
評価:3
■ヒトコト感想
ダフ屋とTVリポーターのハチャメチャアクションコメディ。期待しなかったぶん、意外な面白さに驚いた。まず、クリス・カッターの軽快な動きと、おちゃらけた話しぶり。これが本作の魅力の全てだ。どんな状況であろうとも、お構いなしに自分の好きなように物事を進めてしまう。どんなセレブ相手だろうが、自分のペースに巻き込み、そこにとけ込んでしまう。飄々とした表情の中に計算を超えた勢いというのを感じずにはいられない。チャーリー・シーンもおいしい部分はすべてとられているが、それでもしっかりと存在感を示している。ラストの競技場でのアクションなどまさになんでもありだ。1500万ドルのダイヤを手に入れるため、多種多様な人々が織り成す激しい戦闘シーン。これだけでも見る価値があるほどぶっとんでいる。
■ストーリー
指名手配で追われる身となった口八丁のダフ屋と落ち目のTVリポーターが巻き起こす痛快アクションコメディ。ひょんなことから、警察と密輸団から追われることになった詐欺師の逃亡を描く。
■感想
最初からはちゃめちゃな雰囲気は漂っていた。クリス・カッターの動きの面白さにごまかされていたが、どう考えても、ありえないようなストーリーの数々だ。囚人護送車を襲い、ヘリから飛び降りる。かと思えばTVリポーターは自分のセレブなフィアンセにダフ屋を紹介する。そのダフ屋は、身分を偽り、いつの間にかセレブ家族と仲良くなっている。くるくると変わる面白い表情。信じられないほど適当なことを、よくまわる舌でまくしたてる。どう考えても怪しいのに、まわりはその弁舌に圧倒され、いつのまにか信じてしまっている。面白すぎる。
アクションもめちゃくちゃだ。ただの町のチンピラや、謎のフランス人武装集団。そして、極めつけは怪しい武器商人。警察までもが、闇取引をする世界。最後の最後には、1500万ドルのダイヤをめぐって競技場で激しい銃撃戦を繰り広げる。ここがもうはちゃめちゃのピークだ。競技場の観客席から、チュッパチャップスをなめながらバズーカを撃つ武器商人。ヘリは飛び立った瞬間、いくつもの手榴弾で木っ端微塵となる。敵味方いりみだれて、誰が誰だかわからなくなるほど、強烈な銃撃戦の中でしっかりと主役の二人は生き残る。
いかにもハリウッドらしい面白アクションだ。ただ、普通のアクションコメディではないのは、間違いなく主役のクリス・カッターのおかげだろう。キャラクターの強烈さが他と比べて郡を抜いている。この強烈なキャラ一人のおかげで、他のキャラクターの印象はほとんどなくなっている。かろうじて、武器商人の異様さだけは光っていたが…。強烈なキャラ立ちが他に悪影響をあたえたのだろう。本作はキャラ映画といっても良い。他のパターンであれば、これほど楽しい作品にはならなかっただろう。
日曜洋画劇場などでヘビーローテーションされていそうな作品だ。
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