ミニミニ大作戦


 2010.11.2  安心できるクライムアクション 【ミニミニ大作戦】  HOME

                     

評価:3

■ヒトコト感想
スペシャリストたちが終結し、ある目的のために一致団結する。それも、仲間の敵討ちで、殺された仲間の娘を仲間に引き入れての復讐だ。非常にわかりやすく、善悪がはっきりしており、さらにはスペシャリストたちのキャラクターが秀逸だ。誰が見ても混乱せず、それぞれの役割どおりに行動する。ちょっとした仲間割れあり、情報屋あり、絆が深まる出来事あり。すべてがわかりやすく、王道といっても良いだろう。ちょっとしたどんでん返しと、タイトルどおりミニを駆使してのカーレース。本作はミニありきの作品なのだろう。クライムアクションとしては凡作かもしれないが、たまにはこうやって安心でき、わかりやすい作品を見るのもよいだろう。

■ストーリー

犯罪のスペシャリストがミニクーパーを駆使した金塊強奪に挑むクライムアクション。天才窃盗犯・チャーリーらは金塊強奪を計画するが、ひとりの仲間が裏切り金塊を奪われる。1年後、チャーリーは仲間を集め、金塊奪還の大胆な作戦に出る。

■感想
出演者はわりと豪華だ。悪役としてのエドワード・ノートンがよかった。他作品のイメージそのままに、ジェイソン・ステイサムが運転のプロフェッショナルであり、イメージをしっかりと引き継いでいる。それにしてもシャーリーズ・セロンやジェイソン・ステイサムがミニに乗ると狭いのではないかと思えて仕方がなかった。もっとドデカイ車、特にピカピカのベンツなんかが似合うような気がした。ミニが細い道を疾走し、激しくカーチェイスを繰り返す。この部分が本作のメインなのだろうが、トータルとして見ても、それなりに安心して楽しめるクライムアクションになっている。

爆弾のスペシャリストに、窃盗犯、金庫破りに、オタクなハッカー。それぞれの得意分野を活かしながら、目的のために協力する。すんなりとうまくいく計画の中で、どこかで落とし穴が待っているのではないかと思える流れ。強烈なインパクトはないが、オタクが自分のことを”ナップスター”と呼ばせるあたり、時代を感じてしまう。金塊を奪い取るという部分も、なんだかルパン三世を思わせる流れだ。単純に現金ではなく、金塊ということが、のちのち活きてくる。スペシャリストたちの活躍はすっきりとした爽快感すら味あわせてくれる。

それにしても、ラストのばかしあいというか、ダミーを含めた装甲車三台、追従するバイク数台、そして上空からはヘリでの監視。そこまでやるには相当の金がかかるだろう。金塊を運び出すための強固過ぎる守りだが、奪うほうもプライドを持ち、鮮やかな手際で奪い取ろうとする。このプライドをかけた戦いというのも見ものだ。チャーリーの見た目のインパクトがあまりなく、どちらかといえば敵役や、仲間たちの個性に打ち消されてしまっているようにも感じたが、この無個性感が皆をまとめるリーダーとして良いのかもしれない。

ミニクーパー好きよりも、クライムアクション好きが見た方がいいかもしれない。



おしらせ

感想は下記メールアドレスへ
(*を@に変換)
pakusaou*yahoo.co.jp