ドラゴン・キングダム


 2008.8.21  孫悟空は、はまり役だ  【ドラゴン・キングダム】  HOME

                     

評価:3

■ヒトコト感想
現代のカンフーマニアが古代中国へタイムスリップし、そこで救世主となる。話の流れは単純なるファンタジーで、異世界でジェイソンがありえないほど強くなっていく。うだつのあがらないただのカンフーオタクがそこまで強くなるだろうか…、なんてことを考えるべきではない。素直な気持ちで、ジャッキーの酔拳やジェット・リーのアクションを見ながら懐かしさに浸るべきだろう。古き良き時代のカンフー映画のように定番をしっかり抑えている。勧善懲悪で、最後の最後までドタバタを繰り返す。主人公が超絶的なスーパーマンになるのではなく、孫悟空が最後に敵を倒すというのも良かった。それにしても、ジェット・リーの孫悟空というのはめちゃくちゃ似合っていた。まさにはまり役だ。

■ストーリー

カンフーマニアで、孫悟空を夢見る17歳のジェイソン(マイケル・アンガラノ)。ある日チャイナタウンでギャングに追われた彼は、次の瞬間古代中国のとある村で目を覚ます。大酒飲みの男ルー・ヤン(ジャッキー・チェン)に危機を救われたジェイソンは、やがて白馬に乗ったサイレント・モンク(ジェット・リー)に出会い……。

■感想
大酒飲みのルー・ヤン。これがまさに昔なつかしのジャッキーそのままだ。ちょっとひねくれながら、軽快なトークをくりかえし、ふらふらと酒に酔いながらも敵を倒していく。そして、サイレント・モンクとの戦いも二大スターの競演ということで、豪華さが画面からにじみ出ている。どちらかというと、ジェット・リーが渋めの役でジャッキーが三枚目を演じているような形だが、これがベストだろう。ジャッキーのかっこつける姿は見たくないし、ジェット・リーのおどけた道化も違和感を感じてしまうだろう。

孫悟空を蘇らせるために、運命の如意棒を使い修行をするジェイソン。最初に登場したときは、さえないオタッキーな青年かと思ったが、見る見るたくましくなり、最後には敵とも立派に戦っている。このあたりはかなりご都合主義的に感じるかもしれないが、教える人がよければ弟子も強くなるということで、納得してもらうしかない。定石どおり、ちょっとした花として、復讐に燃える女も加え、さながら西遊記のように孫悟空を救いに向かう面々。おそらく少しは西遊記を意識しているのだろう。

久しぶりに見たジャッキーはやはりジャッキーだった。すかした刑事役などやるよりも、本作のようなちょっと三枚目が入った方が断然魅力的だ。対するジェット・リーにしても強烈な存在感を示しており、孫悟空役など、ジェット・リー以外は考えられないほどはまり役だ。この二人を配役したということと、二人の絡みが見れたということだけで、本作を見る価値はあるだろう。今後おそらく、二人が競演することはないだろう。二人の達人にカンフーを習えば、ただのオタクであるジェイソンも達人になれるのは納得できる?だろう。

夢の競演というのは、出演者の名前だけで実際にはほとんど絡みがなかったりするのだが…、本作はそうではなくて安心した。



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