ディボース・ショウ


 2009.8.23  愛よりも金がすべて 【ディボース・ショウ】  HOME

                     

評価:3

■ヒトコト感想
やり手弁護士とやり手結婚詐欺師の戦いか?美男美女が演じるコメディ。結婚して、その後すぐに離婚したとしても二人の財産をきっちり二等分にする。それを目的として資産家と結婚しようとするマリリン。なんだかものすごい世界だ。日本ではこうはならないだろう。契約社会アメリカらしく、婚前契約書を作れば資産の二等分はなくなるらしい。マッシーに負けたマリリンがその後復讐のために立てた計画というのは、かなり無理がある。しかし、それをすんなり信じてしまうのがマッシーで、その後もまんまとマリリンの策略にはまってしまう。マッシーの、仕事はできるがどこか間の抜けた感じがなんとも憎めない。逆にマリリンはしたたかさが全体からにじみ出て、強烈なオーラのある女性だ。

■ストーリー

離婚専門のやり手弁護士マッシーは、状況不利だった不動産王の離婚訴訟で、妻マリリンが財産目当てで結婚したことを暴いて勝利。しかし、負けたマリリンは、新しい婚約者をともなってマッシーのもとに。「彼の財産を守る婚前契約書」を作りたいと言うのだ。それが企みだと疑いつつも、マッシーはマリリンの魅力に引きつけられていく…。

■感想
日本人からすると考えられないような制度だが、当たり前に存在するのだろう。婚前契約書はマドンナも結んだことがあるらしい。なんだかこれって離婚することを前提に結婚するようで、かなり悲しい気がするのだが…。同じようなことを登場人物たちは考え、マリリンはそれを逆手にとり、婚前契約書を破り捨てることで、真の愛を現そうとする。自分の方が資産が多いということが前提での話しなのだが、うまい具合に”婚前契約書を破る”という行為が鍵となっている。

愛より何よりも金を選ぶマリリン。マッシーも同じく愛などという言葉は信じていないはずだったのだが…。マリリンの魅力がマッシーの信念を壊したのだろう。マリリンとマッシーのかけひきは、見ていてとても楽しくなる。離婚弁護士として百戦錬磨だったマッシーもやはり人の子。愛の前には冷静に判断することができなかったのだろう。離婚弁護士として力を示していたマッシーが、同僚たちの前で愛について語るシーンは、なんだかとても滑稽なシーンに見えた。

マリリンとマッシー。お互いが相手の策略に気付き、その裏をかこうと動き出す。二人にとって、やはり愛の力など金の力には及ばないと思われていたのだが、ラストはハリウッド的というか、突然の急転直下な展開となる。まさか、最後の最後でこうなるとは思わなかった。少し安易な気がしたが、あれほど金に執着していたマリリンさえも変わってしまう。それなりの伏線もあったが、直前までお互いに殺し屋を雇って殺そうとするほどだったはずが…。山の天気と同じように、男と女の気持ちは変わりやすいのか…。

結婚をひかえているような人は、見ないほうが良いかもしれない。



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