デート・ウィズ・ドリュー


 2009.7.21  もうヒトイキのドキュメンタリー 【デート・ウィズ・ドリュー】  HOME

                     

評価:3

■ヒトコト感想
ドキュメンタリータッチの作品。本作の面白さは30日という短い期間と少ない資金でどのようにしてドリュー・バリモアとデートするかという、そのドタバタ具合だ。確かに最初のころは希望にあふれ、いろいろな方法を試しながら、コネを作ろうとしている。ドリュー・バリモアのそっくりさんを用意してデートのリハーサルをしたり、知り合いの知り合いのそれまた知り合いまでを駆使してきっかけをつかもうとしている。その結果どうだったのか…。オチを見るとなんだかがっかりしてしまう。結局最初に用意した期限なり制限にまったく意味がなく、最初からサイトを作っていればそれでよかったのではないかと思えてしまった。最初の条件をきっちり守っていれば、また違った感想を持ったかもしれない。

■ストーリー

映画業界で全く無名のコネなし男、ブライアン・ハーズリンガーが憧れのドリュー・バリモアとのデートを目指して奮闘するドキュメンタリー。資金1,100ドル、期間は30日という限られた条件の中、ブライアンの限りなく不可能に近い挑戦が始まる。

■感想
ブライアンのドリューに対する並々ならぬ愛は感じることができる。偽造パスを作ってパーティーにもぐりこんだり、どうにか自分を印象付けようと予告編のDVDを事務所に送ったり。初期のどうにかしてコネを作ろうと四苦八苦している姿は楽しかった。まだ、可能性に満ち溢れており、様々なことにチャレンジしている。それが、期限がせまり、八方塞となってくると…。なんだか、無難な手段へと移り変わっていく。結局はドリューとデートするというサイトを作って、それが話題となり、本人に知れることになる。こんなことなら最初からサイトを作って放置するというのでも良かったのでは?なんて思えてしまった。

本編とはべつに、ブライアンの私生活というか貧乏具合が結構楽しかった。無名な男が必死で目的を達成しようとする。男が惨めであればあるほど、セレブな人たちや一般の人たちはその無謀な目標を応援したくなる。出てくる人々のほぼすべてがブライアンを応援している。中には無償で手伝ってくれる人もいる。企画としては面白く、その過程は見る価値があるかもしれない。ただ、本編の企画としては、最終的には失敗している。その後、結果としてデートしているが、それは企画の意図には反している。そのことが楽しい過程を台無しにしているような気がした。

ドキュメンタリー的な作品は沢山見ているが、結果が伴わなくても感動したり、面白く感じる作品もある。ただ、本作の場合は、確実に結果をだし、なおかつその過程が奇跡的な何かに導かれたりしていなければ辛い。ただの一般人がドリューとデートするという、ある種のストーカー的作品で、周りもそれを微かに指摘している。こんな感じの作品が普通に成り立つのもアメリカならではだろう。ドリューとデートといっても、ただ食事をしただけ。なんだか、拍子抜けするほど、話題ばかりが先行していたような感じだ。

最初は面白かった。そして、最後は残念だった。



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