ダイハード4.0


 2010.2.2  流行と定番をあわせもつ 【ダイハード4.0】  HOME

                     

評価:3

■ヒトコト感想
ハリウッド的大作として、また、ダイハードシリーズとしての役割はしっかりと果たしている。ド派手なアクションと不死身のマクレーン刑事。いつもどおり、悪役どもの銃弾や戦闘機のミサイルまでもくぐりぬけるマクレーン。定番的だが、安心して見ることができるアクションだ。この手の作品は絶対に必要で、アクション好きの心をつかんで離さないだろう。あらゆるパターンをやりつくした感のあるアクションでも、金と時間をかければどんなことでもできてしまう。まさか、マクレーン刑事が戦闘機の上にのるとは思わなかった。どんな強敵であっても、一人で立ち向かう。今回は時代を反映し、ネットを駆使した戦いが繰り広げられる。しかし、結局は派手なドンパチがすべてをおおいつくしている。正統派なアクションと大金をつぎ込んだ作品だけあって、安定感は抜群だ。

■ストーリー

独立記念日の前夜。ワシントンDCのFBI本部に設置されたサイバー犯罪部に異変が起こった。交通、通信、原子力、水道などのあらゆる全米のインフラを監視するシステムに何者かがハッキングを仕掛けてきたのだ。そのころ、ニューヨーク市警統合テロ対策班のジョン・マクレーン警部補は、しばらく連絡を取っていない別れた妻との娘ルーシーに会うために、管轄外であるニュージャージー州の大学に立ち寄っていた。その時、FBIから、ニュージャージー州内に住むマットというハッカーの身柄を確保し、FBI本部に連れて行けという無線連絡が入る。これが不運の始まりだった――。

■感想
ダイハードシリーズは誰もが知っているアクションシリーズの一つだろう。相変わらずのマクレーン刑事のハチャメチャっぷり。運の悪い男という流れだが、運が悪いのではなく、なんでもかんでも関わりたがる性格のせいだろう。マクレーンはいつものキャラクターそのままに、よりわがままで自己中心的になっている。その強烈なインパクトの前には、他の部分はどうでもよくなっているが、あばれっぷりはすさまじい。当然、敵キャラクターもマクレーンに負けないほど個性をだそうとしているが、やはりマクレーンの前ではすべてが霞んでしまっている。

ネット関連のテロということで、ステレオタイプのハッカーたちや、複雑なコンピュータの画面が登場してくる。多少なりとも、そのあたりに経験のある人は、本作の出来事が荒唐無稽だということは簡単に分かることだろう。しかし、そんな細かなことはどうでもよい。ボタン一つで信号機を操作し、パイプラインを通してガスを送り込む。いくらセキュリティを破ったからといって、そう簡単にシステムをのっとることなどできるはずがないという思いも心にとどめておくべきだ。ただ、一つだけ気になったのは、最初に登場した「Delete」キーを押すと爆発するという仕掛けだ。あれは事前に仕掛けないことには絶対にできないと思うのだが…。まぁ、気にするだけヤボということだろう。

ヘリや戦闘機が縦横無尽に動き回り、街を破壊し続ける。車が空中を飛んだかと思うと、ハイウェイが次々と崩れていく。なんだかとことんやれることはすべてやってやろうという気概を感じられた。どれだけ金がかかろうともお構いなし。ただ、派手な映像を作ることにすべてをかけているようだ。それらがすべてたった一人の男によってもたらされたというのも衝撃的だし、悪役たちがあっさりとマクレーンにやられまくるのもお約束だ。不死身のマクレーンは健在で、タイトルの4.0とあるようにわざわざ.0をつけたのは、WEB2.0を意識してのことだろう。ただ、ネットはオマケに過ぎない。

安心して見ることができるアクションシリーズだ。



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