ザ・サーチ グーグルが世界を変えた 


2006.6.24 いとも簡単に成功しているような 【ザ・サーチ グーグルが世界を変えた】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
グーグルという突如登場した巨大なネット企業。その成長曲線はとんでもないもので今やグーグルを抜きにしてインターネットは語れないほどになっている。多方面で絶賛されているグーグルが生まれるまでとその紆余曲折が詳細に語られている。日本でグーグルのような企業が生まれるだろうか。学生の企業精神が旺盛なのは昨今の日本もアメリカもそう変りないだろう。しかしグーグルのこだわりを知れば、安易な利益追求型でないことに驚かされる。

■ストーリー

世界中が注目する検索エンジン会社グーグルを取材した初のビジネスノンフィクション。ワイアード創刊者でもある著者はインターネット関連ベンチャーに詳しく、グーグルの創設者たちとも親交があつい。検索エンジンの歴史と検索技術のイロハをひもときながら、グーグル誕生から現在までの経緯、話題になったIPOの経緯などを描く。

■感想
検索機能がインターネットを制するといっても過言ではないだろう。本書を読むと、いかに検索が重要でグーグルの一挙手一投足が他のネット企業に大きな影響を与えるかがわかる。グーグルがくしゃみをするといくつか死体がでるような感じだ。巨大なトラフィックを手に入れたものが全ての入り口を牛耳ることによってその他のネット企業はその入り口の言いなりになるしかない。ある意味独占禁止法に抵触しそうないきおいだ。

ヤフーやグーグルはその特性上マイクロソフトやトヨタのように商品を販売するわけではない。その実態が存在しないといえばそうかもしれない。理解できない人には一生理解できないだろう。本書を読むとそのビジネスの旨味にいち早く気づき、それを実践できたものが莫大な利益を手にすることができそしてその後のネット社会を牛耳ることができる。

ネット業界の覇権はヤフーである程度固まったかと思われたが、グーグルの際立った技術力によってその牙城を崩そうとしている。本書のところどころに登場するグーグルのポリシー。それが一環しており大企業に成長して行く中で、そのポリシーが崩れそうになりながらも踏ん張っている。

恐らく少しつまづきでもしかしたら突然つぶれてしまうということもあるかもしれない。そのリスクを背負いながらも、常に新しいことに挑戦しているグーグルという企業に少し憧れてしまった。



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