ウインクで乾杯 東野圭吾


2005.6.27 80年代風 【ウインクで乾杯】

                     
■ヒトコト感想
読んでいてものすごく時代を感じる作品。ところどころに80年代風な雰囲気が漂っており
どうしても古くささを感じてしまった。
東野圭吾らしくないような印象を受けた。ホントに昔ながらの推理小説といったような感じだ。
時代はしょうがないにしても、これといってハマレルようなポイントもなかった。
全体的にちょっと軽めな印象を受けたし、不自然に感じるようなところもあった。
今の東野作品と比べると、どうしても見劣りしてしまう。

■ストーリー
パーティ・コンパニオン小田香子は恐怖のあまり声も出なかった。
仕事先のホテルの客室で、同僚牧村絵里が、毒入りビールを飲んで死んでいた。
現場は完全な密室、警察は自殺だというが…。
やがて絵里の親友由加利が自室で扼殺され、香子にまで見えざる魔の手が迫ってきた…。
誰が、なぜ、何のために…。

■感想
多分、これは推理小説の王道を行っている作品なのかもしれない。
事件が起きて、素人が事件に顔を出し、自分なりに犯人を見つけようとする。
まあ、ありきたりな展開かもしれない。
時代も80年代とそのころの雰囲気を所々に出していて、今読むとちょっと
違和感を感じなくもない


それが全部悪いわけではなく、良い意味で安定しているし、80年代を懐かしむ
年代の人が読むには最適かもしれない。自分のいとこなどは多分この世代に
マッチするので、本作を読んで懐かしさのあまり昔を思い出したとい言っていたし・・。
まあ、これはホントに人それぞれで読む人のバックグラウンドによって
印象が随分変わるのだろう。

僕はどちらかといえばあまり好みではない。基本的にこのタイプの推理小説が
あまり好きではないというのと、80年代の印象は特に何もないからだ。
さらに現在のすばらしい東野作品を読んでしまったものとしては、過去の作品といえども
どうしても期待してしまう。

80年代に学生時代を過ごしたような推理小説好きにはもってこいの作品




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