UDON


2006.10.14 あ~あ、うどんが食いたい 【UDON】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
見ればかならずうどんが食いたくなる。掛け値なしにそう言える映画だ。これほどうどんに特化した作品は今までになかっただろう。そのために今までの作品とは明らかに違う雰囲気を感じることはできるのだが、結局中身はどうだったかというと、うどんが美味そうだという印象しか残っていない。作品のテーマ自体がうどんという特殊なものなので、日本人よりももしかしたら外国人に受けがいいのかもしれない。本作を見終わった後にうどんを食べた人は全国にどれくらいいるのだろうか。おそらく一割はいたのではないだろうか。

■ストーリー

「世界を笑わせてやる!」と一流コメディアンを夢見て単身NYに渡った松井香助が、返し切れないほどの借金を抱え、一度は捨てた故郷・香川に舞い戻ってくる。製麺所を営み、日々黙々とうどんを打ち続けるがんこ一徹な父親は「なにしに帰ってきた」とにべもない。それでも、親友・庄介の紹介でタウン情報誌「さぬき」に職を得た香助は、香川名物さぬきうどんのコラムを企画し、やがて空前のうどんブームが巻き起こるのだが…。

■感想
うどんといえば普通にきつねうどんや天ぷらうどんを思い出してしまう。しかし本作はうどん本来の味を楽しめるようにと生醤油やかまたまうどん等をおいしそうに映像化している。ここまで見せられると、グルメ番組を見ると腹が減ってくるのと同じように、UDONを見るとうどんを食いたくなるのは当然のことだろう。しかし本作がうどんのおいしさとすばらしさをアピールする作品であれば大成功なのだろうが、作品としての面白さでいうと結局何が言いたかったのかほとんど印象に残っていない。

夢破れた若者が田舎へ帰り、うどんブームを巻き起こす。そしてうどんというソウルフードの大切さを訴える。うまそうなうどんとそれを食べている人々のうまそうな顔。そして香川県ではうどんがとてもポピュラーな食べ物で、その驚くべき習慣が沢山あるということはよくわかった。結局本作はうどん紹介映画であり、それ以外の何物でもない。うどんはうまそうだが、本作のように劇的なうどんブームが起きることはまずないだろう。

うどんを食べたことがない日本人はいないだろう。しかし外国人にとっては未知の食べ物であるうどんを映画作品として紹介すれば外国人のうどんに対する興味は格段に上がるだろう。もし本作が何かのきっかけで話題になり、アメリカなどで上映されればうどんを食べたことがない外国人の間でたちまちブームになるだろう。外人受けは絶対にするはずだ。

見終わった後には、うどんが食いたいという思いしかなかった。



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