ターンレフト・ターンライト


2005.8.20 ヤキモキする恋愛映画 【ターンレフト・ターンライト】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
部屋を出てからいつもと逆方向に進みさえすれば出会うことができるのに・・。
見ている間中とてもヤキモキしてしまった
お互い相手のことを求めているのに、偶然なすれ違いから出会うことができない、
主役二人がとても純粋なだけに、この恋愛は成就してほしいという気持ちにさせられる。
落としどころを間違えると、ただのベタベタ恋愛映画になりがちだが、
本作は最後まで緊張感を保ち、巧妙なオチをつけ楽しませてくれる作品だ。

■ストーリー
学生時代にお互い思い合っていたにもかかわらず、学生番号を交換しただけで離れ離れになってしまった
ジョン(金城武)とイブ(ジジ・リョン)が再会。
今度は電話番号を交換して別れるが、そのメモが雨でにじんで読めなくなってしまった。
会いたいのに連絡できないもどかしさ。
しかし、じつはふたり同じアパートで壁一枚隔てた隣同士だったのだ。

■感想
相変わらず金城武は純朴青年の役が似合う。素朴な雰囲気が演技を柔らかくしているのか
彼が女性に迫られてオタオタする姿はまさにこれぞTHE 純朴青年+貧乏学生のような雰囲気だ。
相手役であるジジ・リョンもドジでおっちょこちょいな女の子役なのだが
ヘンにわざとらしくなく、嫌みっぽくないドジっぷりが良い。
可愛らしい雰囲気があっているのだろう。
これを下手な役者が演じると、女性に反感をかうキャラになってしまう。

絶妙なすれ違い映画であり、それぞれが同じように自分の恋をじゃまする相手が現れ
より物語がややこしくなってくる。この恋の邪魔者達が現れなかったら
平凡なつまらない恋愛映画になっていたかもしれない。
この邪魔者がとても個性的であり、あり得ない行動をするのだが
それがスパイスになり、ダラダラとすれ違いを続ける二人の間に常に緊張感のようなものを
もたらしている。

二人が出会い電話番号を交換したあと、その番号が読むことができずに連絡が取れないと
分かった時の絶望的な気分は心が苦しくなった。運命的な出会いから一点奈落の底に
落とされたような気分だろう。
恋愛初期のドキドキ感と不安で苦しい感じを思い出してしまった

すれ違いを続けながらもニアミスする場面では、さながらドリフで
「志村うしろー!!」と叫ぶ子供と同じように、すぐ近くにいるんだよ!!と
叫びたくなってしまった。
このすれ違いは最後まで一貫しており、僕の中では最後の最後に部屋を出ていつもと違う
方向に動き出して出会うという結末を予想していたがそうはならず、
最後まで徹底していて、最後はまさかこうくるとは思わなかった。

見終わった後には、ほのぼのとした気分になれる作品だ。



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