トランスポーター2


2006.6.10 運び屋というより正義の味方 【トランスポーター2】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
カーアクションには目を奪われた。それも普通のカーアクションではなくピカピカに磨かれ傷ひとつない高級車が辺りを縦横無尽に駆け巡る。その光り輝くボディーに写りこむ周りの景色を見ていると、カーチェイスをしながらもそこだけ異次元のような気にさせてくれる。もしかしたら作品自体に企業のタイアップとしてある程度商品をアピールしなければならないのかもしれない。作中のところどころに不自然に登場する話題の商品達。どこか無理やりな感じはするが、それが逆に、変なリアル感を残している。

■ストーリー

血の匂いが漂うワケありの依頼品をクライアントの注文どおりに、見事に届ける寡黙で冷静沈着なプロの運び屋=トランスポーター、フランク・マーティン。引退を決意してやってきたマイアミで、運び屋としてのルールを破り、例外の依頼品を引き受けていた。それは、たった6歳の少年だが、彼は得たいの知れない殺し屋に狙われているのだった・・・。

■感想
前作と比べると運び屋とは種類が違ったものになっている。運ぶことよりもアクションメインになっている。別にそれはかまわないのだが、前作のようなえたいの知れないものを運ぶことで始めて運び屋のルールが活きてくると思う。今回は運び屋といいながらもそのルールを厳守するというような雰囲気がない。運び屋の名を借りた、ただの正義のヒーローとなってしまっているのが残念だった。

相変わらずジェイソン・ステイサムはその風貌から無口で頼りがいがあるのだが、何を考えているのか分からない雰囲気が運び屋にはぴったりだと思う。そのフランクが子供相手にたじたじになるのもお約束だろう。今回は敵役の登場人物にそうとう濃いキャラクターがいるので、それと比べるとフランクがやけに普通に感じてしまうのはもったいなかった。

ストーリーとしては基本は誘拐ものだが、生物化学兵器なども絡め、見ているものをひきつけようとするのは良く分かる。しかしどうしてもインパクトがあるのはカーチェイスシーンで、結局見終わった後、心に残っているのはフランクが華麗な運転捌きを見せていたアウディA8の美しい走行シーンだけだ。



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