東京ゾンビ


2007.2.5 哀川翔のハゲヅラ 【東京ゾンビ】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
哀川翔のハゲヅラ!!これがすべてだ。花くまゆうさくの原作漫画を映画化した作品だが、まさに作者のキャラクターそのままだ。下手な絵だが味がある。原作は未読だが主人公二人の絵は頭の中にすぐ思い浮かべることができた。理不尽でグロテスクでお笑いに走った微妙なこの空気感をまじめに観ると痛い目を見る。これは軽い気持ちで何も考えず登場人物たちの言葉や行動を素直に楽しめばいいのだろう。ゾンビと戦うのに柔術を駆使するという時点でどこか間違っていると思うのだが・・・。

■ストーリー

ちょっと未来の日本。東京江戸川区の消火器工場で働くフジオとミツオは、暇さえあれば柔術の練習に明け暮れていた。ある日ちょっとした諍いで、本社の社員を消火器で殴り殺してしまったフジオ。そこでふたりは、死体を粗大ゴミや産業廃棄物や死体も埋まっている通称“黒富士”に埋めにいく。しかし、黒富士では埋められた死体がゾンビになり、続々とよみがえっていた…。

■感想
おそらく原作も理不尽でシュールなものなのだろう。まずインパクトがでかいのが哀川翔ふんするミツオのハゲヅラだろう。「思いっきりハゲやがって! 」という言葉も出たように、まさにハゲっぷりがよい。そしてその弟子として登場する浅野忠信ふんするフジオもぶっきらぼうで何を考えているかわからない天然キャラがよい。

そんな強烈な二人に負けず劣らずの脇役たち。チョコチョコと強烈な個性を持った人物が登場してきたかと思えば、すぐに首が飛んだり。目の前でゾンビに噛まれている人がいながらも冷静なフジオとミツオ。「ハートチップス」が食べたくなるフジオや原液のカルピスを飲みたがる男などありえない人々。首が吹っ飛んだり、内臓を食べられたりしても、その映像がいかにもB級映画的なできなので、怖さや気持ち悪さはほとんどない。おそらく意図的に笑いを誘うためにそうしているのだろう。

噛みつかれるとゾンビになる。そんな相手に対して柔術で戦うのは自殺行為だと思うが、なぜか柔術で最強になることを目指すフジオとミツオ。ミツオのハゲヅラを含めてこの意味のわからない二人のキャラクターが強烈過ぎるのと、花くまゆうさくの下手な絵が想像できるキャラクターたち。狙っていない部分で笑いがとれるというかなり変わった作品かもしれない。

個人的にヒットだったのは、車から飛び降りるシーンだ。なぜか両手両足をきっちりとそろえて発射するように飛び降りる。
意味がわからないが面白い。



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