タイムアクセル 12:01


2006.1.4 SFの隠れた名作 【タイムアクセル 12:01】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
ずいぶん古い作品だが、かなり良くできている。
単純な時間の繰り返し物といえなくもないが、シンプルゆえに余計な装飾がなくメインの時間の繰り返しに
力が注がれており、飽きることなく見続けることができる
最初は何でも自信なさげな主人公が時間を繰り返すことで、あらかじめ起こる出来事に対しての
対応策を考え自信を持っていく様がありありと見てとれ、
最後は感動できるというSFの名作かもしれない。

■ストーリー

科学研究所のうだつの上がらぬ助手(J・シルヴァーマン)は、
想いを寄せる優秀な女研究員(H・スレイター)が研究をめぐる陰謀に巻き込まれ、
射殺される光景を目撃してしまう。その後失意のどん底のまま夜を迎え、
朝起きてみるとなぜか前日に戻っている。そう、同じ日を繰り返しているのだ。
どうにかして彼女を助けようと毎日彼女に近づいて危険を伝え、
ようやく自分の状態を理解させた彼は、彼女とともに、
時間が繰り返す元凶である闇組織の研究を阻止せんと立ち上がる。

■感想
時間を繰り返す中でなぜか主人公だけ記憶を持ったまま繰り返しているのだが、
その原因はちょっと強引かとも思われるが、
逆に記憶を持ったまま同じ時間を繰り返すつらさというのが主人公の行動から読み取ることができる。
主人公の苦悩として、せっかく知り合うことができてた憧れの女性との関係も
一夜明けるとまたリセットされてしまうこんなつらいことはないだろう。

都合よく主人公だけが記憶を持っていることを利用して、時間の繰り返しを止めようと奔走するのだが
そこで協力者を探すためにいろいろと試行錯誤し、なかなかうまくいかないあたりもつぼを押さえている。
いくら未来がわかるからといって、1つの困難を避ければそれで全てがうまくいくわけではなく
また新たな未知の現象が起きるという、非常に良く考えられた作品だ。

最終的な結末は多少強引だが感動するような流れになっている。
この時代の作品にしては時間加速器をがんばってリアルにしようとしていうるようだがどうしても
その部分だけやけに浮いてしまっている印象を受けた。

同じ時間を繰り返す中てっきり死ぬとそれで全てが終わってしまうのかと思ったら、そうでもないらしい。
しかし、みんな見逃しているかもしれないが、最後に時間の繰り返しをとめる前に死んだ人間は
もう二度と生き返ることができない。主人公達の多大なる協力者が死んだのだが、それについては
まったく触れられなかった。



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