ザ・センチネル 陰謀の星条旗


2006.11.8 ありきたりだが安定している 【ザ・センチネル 陰謀の星条旗】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
大統領を警護するシークレットサービスの物語。大統領警護というものがどれだけ綿密で細部にまで細かく注意をはらっているのかというのがメインかもしれない。沿道で手を振る観衆の手を開かせ、確認する。そこまで現実にもやっているのだろうが、その徹底ぶりに驚いた。シークレットサービス役に24のキーファー・サザーランドとマイケル・ダグラスというまさにはまり役をもってきたことで安定感はあるのだが、目新しさはない。何か特別これといったポイントを挙げるとすると、やはり大統領警護の徹底ぶりで、それ以外は特になにもない。緊迫した雰囲気もあり銃撃戦ありで楽しませてくれるのだが、平凡と言われると何も言い返せない作品だろう。

■ストーリー

シークレットサービスのピート・ギャリソンは、ファーストレディ護衛の任務に就いていたが、守るべき彼女と愛し合う関係となっていた。そんな中、彼の同僚が自宅前で射殺され、ギャリソンのかつての部下、デヴィッド・ブレキンリッジは事件の捜査を開始。しかし事件が解決せぬ内に、ギャリソンに接触してきたタレ込み屋から、大統領暗殺計画の存在と、それにシークレットサービスの高官が関わっているという情報がもたらされ…。

■感想
昔からシークレットサービスをテーマにした作品はある。それらを踏襲するように基本は同じだ。しかし、本作は時代的にもハイテクを駆使して大統領を守りそして警護する。全てがハイテクかというと、どちらの車に乗るかを決めるのはコイントスなど、微妙にアナログな部分も含ませながら人間的な面もアピールしている。全てがハイテクで守られていれば暗殺者の入り込む隙がない。あえてそれを作るために、本作でも人間が介入する部分を大げさにアピールしているようだ。

大統領を守るべき仕事の過酷さを表現し、そしてそれらの人々の能力が高いこともアピールしている。特にピートは逃亡者となってからのさまざまな道具を駆使して情報を集める姿はスパイのようであり、小道具の面白さが良く出ている場面である。この辺がハイテクの部分を含めて昔のシークレットサービス物と違う点でもある。しかし、そこだけでは作品として弱いのは否めない。何か劇的な変化があるわけではなく、結局は
お決まりどおりのパターンになることを観客は予想しており、そのとおりになる。安心できるが刺激は少ない。

ネタ的に言うと使い古されているのかもしれない。テロの危険性が伴う現代であっても大統領を警護する部分では昔から大きな違いはない。そこで従来との差別化を図るとしたら、ハイテク部分しかないのだろう。主演の二人がまさにシークレットサービスにうってつけの俳優なのでこの二人が参加することで、作品として間違いはない。しかし面白味もない。アクセントとして新人の女もいるのだが、特に活躍することもない。

テレビドラマを見るように気軽に見るにはいいのかもしれない。



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