2006.9.14 霧の効果音が怖い 【ザ・フォッグ】
評価:3
■ヒトコト感想
目に見えない物が迫り来る恐怖。人間や化け物が刃物を持って襲いかかってくるのも怖いが、超常現象的で、ましてや自然の力がプラスされたものから逃げるのは相当な恐怖感がある。霧に追いかけられるというのはどんな心境なのだろうか、一種空気と同じなので、どこに逃げても追いかけてくる。窓の隙間から入り込む。まさに逃げようのない恐怖だ。その恐怖に、晒され何が原因でこうなっているのか分かるまではミステリアスで興味深いが、その原因がわかるとなぜ霧なのかという疑問点が最後まで解決することはなかった。霧が迫りくる音は恐ろしかったが。
■ストーリー
舞台は、閑散とした海辺“アントニオ・ベイ”の町。小さな灯台のラジオ局から聴こえてくるDJのトークと音楽。そこで行われる生誕百年祭の夜、町は不気味な霧に覆われ、奇怪なポルターガイストに見舞われる。100年前に難破した船の乗組員達がゴーストとなり、町へと戻ってきたのだ。次々と殺されていく住人たち。そんな中、次第に町の誕生にまつわる秘密が明らかになっていく…。
■感想
不気味な音と共に迫り来る霧の恐怖。霧に包まれると様々な現象が起こる。その原理や説明は一切なく理不尽なほどに霧に襲われてしまう。ポルターガイストとはまた一風違った趣で、逃げようがない。これが一番恐ろしく、海から襲って来る霧はまるで津波のように島全体を覆わんばかりに激しさを増している。
ホラー映画の定番として、主人公チームは何故かうまい具合に霧から逃げることができる。霧が迫ってきた場合はどう考えても逃げようがないはずなのだが、霧の間をぬって車で疾走する主人公達。襲われる原因もわからず、またそれに対する対抗策がわからないので一方的にやられるのを待つだけだ。この手のものでは霧の弱点を主人公達が発見し、それを駆使してピンチから脱出するのも定番だが本作ではまったくそのようなものがない。ただ逃げまどうだけだ。
町にまつわる秘密。謎の暗号が出てきたり、ちょっとしたダビンチコード風だが、謎などはどうでもよい。ただ純粋に町が襲われる理由はこれだという淡々とした後付のような説明。印象に残っているのは霧が迫り来る効果音と霧から唯一逃げ切った男が前半に登場するのだが、その男が冷蔵庫から登場したということだろうか。
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