2005.5.18 運転が慎重になる 【天使の耳】
														
                                 
            
            
            評価:3
                                                                        
            
															■ヒトコト感想
														車に関する物語を集めた短編集。
														知ってはいるが、普段あまり意識しないことを思い出させられる作品。
														罪のある人間も法的には罪がなくなるという矛盾や
														事故に対する考え方をあらためて思い直させられた。
														しんみりとする作品が多い。
														
														
														■ストーリー
														深夜の交差点で衝突事故が発生。信号を無視したのはどちらの車か!?
														死んだドライバーの妹が同乗していたが、少女は目が不自由だった。
														しかし、彼女は交通警察官も経験したことがないような驚くべく方法で兄の正当性を証明した。
														日常起こりうる交通事故がもたらす人々の運命の急転を活写した連作ミステリー。
														
														■感想
														事件的にはどこにでもあるような交通事故から始まっている。
														ということは車に乗っている者とすれば、誰でもその状況になりうるということで
														かなり感情移入して読むことができた。
														
														短編集ということで、1つ1つの作品に長編ほどの深みはないが、
														全ての物語が長編ほどドロドロした過激なものではなく、
														ちょっとした事件になっている。
														そのせいで全体的な緊張感は少し薄れてしまうが、そのぶんものすごく
														現実的になっている。
														
														事故はかならずしも当事者だけが悪いというわけではない。
														法律で裁かれる人がかならずしも全て悪いわけではない。
														それをものすごく考えさせられる。不条理とも思える法律。
														やりきれない思いというのをものすごく感じてしまう。
														
														作品全体を通してホロリと泣けてくるような作品が多いが、
														人の執念というか恨みの怖さも感じることができる。
														幸せが一変に吹き飛んでしまう事故の怖さ。
														
														本作を読んでからは、車を運転するときに周りに気を配るようになり
														事故を起こさないような安全運転に心がけている。
														
															
            
            
            
          
              
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