テープ


2005.8.21 あるモーテルの一室での出来事 【テープ】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
舞台を映画化し、こぢんまりと収まっており、まとまっている。
時間経過がリアルであり、あるモーテルの一室で起きた出来事を
リアルタイムにつづっている。
ただ少し気になったのは、部屋の中での出来事なので動きを出そうと
激しいカメラワークをすることがある。
これが逆に煩わしく感じてしまった

■ストーリー
麻薬の密売人ヴィンセント(イーサン・ホーク)。映画監督のジョン(ロバート・ショーン・レナード)。
そして弁護士のエイミー(ユマ・サーマン)。かつて高校の同級生だった3人は、
久々に故郷へ戻り、モーテルの一室で10年ぶりに再会することに。
そこでヴィンセントは、昔起きた“ある出来事”についてジョンを問い詰めていく。
それは、エイミーにも関係することであり、やがて3人はそれぞれの想いを告白していくが……。

■感想
最初から意味のない言い合いを見せられ、それが続くとちょっと
うんざりとしてきたが中盤あたりでエイミーが登場してきてからは
途端に面白くなってきた。
最初の前フリが長く、モーテルの一室での出来事の為に、そこで耐えきれない人は
途中で投げ出してしまうかもしれない。

三人の人間関係が少しづつ見えてきてからは、物語に引き込まれ
登場人物に感情移入してしまった。どの人物に感情移入するかによって
印象も随分変わると思うが、僕はジョンと同じ立場になって物語にのめり込んだ。
しかし、ジョンの行動に納得できないところもあったり、
エイミーがとる態度は当然のことだと思ったり、
三人の思惑とは微妙にずれが生じるあたりはとても面白い

過去の出来事が絡んでくるが、下手な回想シーンがなくそのまま話しが進んでいったことで
リアルタイム性とスピード感が増している。
結末もちょっとドタバタするがスッキリと後味よく終わることができている。
終わりよければ全て良しではないが、最後は丸く収まったようなので
好印象を受けたのだろう。
その後のヴィンセントがどうなったかや三人の友達関係は続いたのか
などと余計なことも考えてしまった。

たいしたことのない物語も、見せ方や演出を変えれば十分ミステリアスにもなるし
面白くもなる。



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