守護神


2007.5.6 海猿とはまったく別物 【守護神】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
恐らくまったく関係ないとは思うが、時期的に海猿のパクリかと思ってしまう。伝説的な海難レスキューであるベンが仲間の死から教官となる。エリート隊を育成するにあたってベン流の厳しい訓練を訓練生に課す。厳しい師匠を越えていく弟子という図式が成り立つ物語だ。厳しさの中にも人間的な部分が見え隠れするベン。仕事に対しては熱心だが、家庭を省みることがない。これはアメリカ社会では珍しいことではないのだろうか。優秀な訓練生だがクセのあるジェイクと教官のベン。この二人の関係が自然に一つの目的のために改善していく部分も見所だろうか。

■ストーリー

ケビン・コスナー×アシュトン・カッチャー主演、生と死の狭間で人命救助に全てを賭ける海難レスキュー隊の姿を描いた熱いドラマ!レスキュー隊のエリートを育成する「Aスクール」の教官ベンは天賦の才能を持つ訓練生ジェイクと出会う。ベンは訓練生に容赦ない過酷な訓練を強いる。最初は衝突を繰り返していたが、次第にジェイクは人命救助を果たす者の使命を見出していく…。

■感想
伝説的な海難レスキュー。数々の記録を残し、死ぬまで海難レスキューに従事する、いわば職人肌なベン。そんなベンがエリート訓練生たちを鍛える側にまわるとどうなるのか。型破りに厳しい訓練であったり、一回の脱落でスクールを追い出す厳しさ。厳しい訓練に反抗せずひたすら耐え続ける訓練生たちとの対立のような図式が前半部分では見所なのだろう。特にジェイクはベンに対して異常なまでの対抗心を燃やしている。このあたりではジェイクはベンに対してただの鬼教官としか思っていないだろう。

海難レスキューで仲間を失ったベンと過去の事件がきっかけで心に傷を持つジェイク。最初は対立しがちだった二人が自然に心を通わせ、最後には感動のスクール卒業が待っている。本作は厳しい訓練を共に生き残った訓練生たちとの感動というよりも、ジェイクがどのようにしてベンに対する気持ちを変えていくのか、それがポイントになっている。ベンもそうだが、ジェイクは初期のころより明らかに大人になっている。

最後には
意味深な終わり方をしている。お決まりどおりかもしれないが、ジェイクの気持ちとベンの決断を考えると感動せずにはいられない。そして極めつけはそのまま感動で終わるのではなく、ベンがまだ生きているような描写があるということだ。いつまでたっても伝説的レスキューはその伝説を常に作り続けるのか。恐らくスクールの中では不死身の海難レスキューとしてまた新たな伝説が刻まれたことだろう。

海猿とは似て非なるものだ。



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