それでもお客様は神様ですか


2005.1.18 精神安定剤? 【それでもお客様は神様ですか?】

                     

「お客様は神様です」って考えている店員は多いのか?

あるフランス料理店でバイトをしている時に、かなりクレームを
受けたことがある。飲食店でありがちな出てくるのが遅いと言う感じの
ものだが、なんせフランス料理なので混み合うと出てくるまで半端なく
時間がかかってしまう。
それを理解していないお客サンはご立腹だ。
レジで精算をしていると掴みかからんばかりの勢いで文句を言ってきて、
終いにはネクタイを捕まれて殴られそうになったこともある。
そんな時は決まって店長が飛び出して来て土下座をしそうな勢いで誤っていた。
その時の僕には店長の気持ちなどまったく分からず、いらだつ気持ちが
大きかった。

本作は作者が電気販売店員時代に経験したクレームを語っている。

「それでもお客様は神様ですか?」という問いのとおり、
どんな理不尽なクレームや言いがかりでも決してお客様に反抗しては
いけないという制約が根本にあるらしい。

読んでいるとホントにこんなクレームを言う人がいるのか?っと思ってしまう。
まあ、それがおもしろみでもありそうでなければ売れないだろうけど・・
自分には関係ないことなので興味深く読むことができるが、もしこれが
自分の立場だったらと考えると、とてもじゃないがやっていけないと
思ってしまう。

作者がこれでもかというほどの良い人でクレームを言ってくる人の非常識さよりも
それに対応する作者の心情に心を打たれてしまう。おそらく全ての電気販売店員が
作者のような気持ちで対応しているわけでは無いと思うが、一度この本を読んでしまうと
自分の店員に対する考え方が変わり、自分がクレームを言う立場になったとしても
相手のことを考えて言えるような気がする。

人間はどこかで自分より苦労してたり、大変な目にあっている人を見ると安心するというのがあると思う。そうゆう意味でも自分がトラブルを抱えていたり、クレームを受けた場合はこの本を読むと頑張れるかもしれないし、自分がクレームを良いがちな人は相手の気持ちを考えて怒りが爆発する前に抑えられるかもしれない。

自分は接客業ではないから関係ないという人も作者の良い人ぶりを感じると
考え方が変わりますよ。




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