シン・シティー


2005.10.10 モノクロだからこそ活きてくる 【シン・シティー】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
モノクロの画像が目につく、女の唇やドレスなどをピンポイントで原色を使用し、効果的に演出している。 シン・シティ-の雰囲気にぴったりなのかもしれないが、そのモノクロの映像がアクションシーンでは 逆に仇となり登場人物の見分けがつかなかったりもした。 しかし、それを凌駕するほどの雰囲気作りに役立っている。 3つのエピソードそれぞれがとても練り込まれており、テンポ良く進んでいる。 ハードボイルド好きでアメコミファンの人には間違いなく好みの作品だろう。

■ストーリー
欲望の街、シンシティー!腐敗、暴力、欲望の都市で3人の男たちが愛に出会う。 愛する女を守るため、命を懸けて闇の権力者に戦いを挑む・・・

■感想
3つのエピソードが微妙なところで繋がっている。ブルースウィルス、タランティーノとくると、 どうしてもパルプフィクションを思い出してしまう。 パルプフィクション程緻密では無いにしろ、それぞれのエピソードは十分魅力的なものだ。

主人公がハードボイルド全開であり、男臭さ満点である。中でもブルースウィルスの渋さは 光っていたと思う。 モノクロの画面と過激な暴力描写はとてもあっている。 これが普通のカラー画面であれば、普通のなんでもないアメコミ映画になっていただろう。 モノクロ画面だからこそこの雰囲気を出せているのだと思う。

しかし、モノクロでの欠点というかちょっとわかりにくかったのは、 激しいアクションシーンなどでは視覚的に色で判断するすべがないので、 もみ合った場面ではどうなっているのか混乱する場面もあった。

強調したい部分のみ原色でアピールしている。女性の唇やドレスはそれだけで セクシーさは何倍もアップしているような印象を受けた。 本来のアメコミらしさを出すのならば、原色バリバリで映像を作ればよいのだが、 あえてモノクロにしていることでまったくべつの印象を醸し出している。

アニメ大国日本にさえこれほど大胆な手法を使った作品はないだろう。 そう考えると、このシン・シティーの成功で同じような手法を使った作品が 大量に出回るかもしれない。



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