サイバーネット


 2007.2.25 時代を感じるハイテク機器 【サイバーネット】  


                     

評価:3

■ヒトコト感想
今から十年以上も前の作品。あえてこれを今見る必要があるのか。本作がハッカーをテーマにした作品であり、その時代に映画という一歩先を見据えた描かれ方をするものがどうなっているのか。純粋に興味があって見た。通信機器がモデムであったり、CPUのクロック数であったり、時代を感じる描写が多数でてくる。そして極めつけはノートパソコンのスペックを自慢する場面だ。なんだかストーリー云々よりも、時代を感じる懐かしさのほうが強い。ハッカー同士の対決もありきたりな展開だ。見るべき部分は時代を感じるハイテク機器だろう。

■ストーリー

高校生のデイド(ジョニー・リー・ミラー)は、11歳のときにウォール街のコンピュータをクラッシュさせたほどの天才ハッカー。彼を慕う仲間のひとりがエリンソン石油のコンピュータに侵入した際、偶然にも保安担当官プレーグによる不正の証拠をコピーしてしまった。悪事の漏洩を恐れたプレーグは、官憲を利用してデイドの仲間らを次々と逮捕させていく。対抗するデイドは、世界中のハッカーの協力を得ながら、ネット上でプレーグと対決していく…。

■感想
ネット上でのハッカー同士の戦い。当時見ればおそらく胸をわくわくさせながら見ていた場面だろう。しかしそれを今の時代に見るとずいぶん陳腐な物に見えてしまう。その時代の最新技術を駆使し、少し未来の夢のある世界を描く映画でさえも、十年たつと貧相に見えてしまうのだろう。PCの画面上に表示する映像がしょぼかったり。今も現役だがUNIXやIBM PCが重宝がられたり。時代を感じずにはいられない言葉がたくさんでてくる。

見方としては正しい見方ではないのだろう。ストーリーの本質とはまったく外れた部分で楽しんでいるので、その他の部分がまったく気にならない。内容的には突っ込むべきところはたくさんあるだろう。いくら最新設備だからといってすべてをコンピュータ制御にするはずがない。そしてしょぼい通信スピードにもかかわらず遠隔地からの映像がものすごい立体的であったり。
不自然さが逆に面白くなってくる。

若いアンジェリーナ・ジョリーのおかっぱ頭も気になった。ハッカー映画の香りよりもどちらかというと青春映画のような感じも受ける。ただ登場する仲間たちが終始意味不明なテンションと言動で怪しさは爆発していたが……。ハッカー同士の対決では、その当時はこれが限界だったのだろうか。もう少しピリピリとした展開を予想していたが以外に悪役がどう見てもネットに精通している風ではなくステレオタイプな悪役というのも影響しているのだろう。

どんな技術解説書よりもコンピュータ技術の進歩を一番感じることができる作品かもしれない。



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