千円札は拾うな


2006.10.28 判ってはいるが実行できない 【千円札は拾うな】

                     
■ヒトコト感想
金の価値をどう考えるか。心のどこかで思っていたことだが、それをあえて文章にされ、とても明確にそしてはっきりと大げさに言われてしまうと目から鱗どころかその衝撃は小さくない。ある程度理解しているが、自分が実際に目の前に落ちている千円札を拾わずにその先にあるもっと大きな何かを掴むことができるか。本作を読むと到底自分にはできそうもない。しかし本作を読むことで全てを実行することはできなくても意識して仕事なり何なりをすることでずいぶん変ってくると思う。

■ストーリー

著者のユニークな戦略や経営哲学、そして人材育成に対する考え方。その根幹にあるものはこれだったのかと、読む人は目からウロコ。見えてる人には見えている、新しくて本質を突く内容に、思わずうなってしまうはずです。若いビジネスマンや経営者はもちろん、ひとりでも部下を持つ人ならぜひ読んでほしい一冊。

■感想
目先の小さな利益よりも長期的な視野でより多くの利益を上げるようにしろというのが大まかな本作の言いたいことなのだろう。それは何も会社の利益のことだけでなく、仕事以外に自分自身のことについても同じようなことが言えるのだろう。今、この段階で目先のことだけを考えて行動するのか、それとも5年、10年後を見越して今から行動するのか。これはまさしく自分自身に言われているような気がした。

作者は目先の利益よりも長期的な視野で動き、捨てるものはきっぱりと捨てるという考えらしい。実はこれはサラリーマンである僕を含めて一般の人が一番取り組むのが難しいことなのかもしれない。サラリーマンで、ある程度の安定した生活を捨てて自分で勝負できるのか。僕の場合は
常に安定を捨てたくはなく、その上さらに何かを求めているので絶対に安定を捨てることができない。この気持ちが良くないのだろうか。

考え方によってはかなり過激な内容のように思えるが、作者はこの方法で成功しているようだ。そこには崖っぷちの捨て身で行動したというわけではなく、それなりの勝因があったのだろう。成功者の行動をそのまま真似れば自分も成功できるとは思わない。自分の中で普段思っていることを、こうもはっきりと言われてしまうとそのインパクトは大きく、恐らく今後何かを決断する場面では本作の影響を多少なりとも受けるような気がする。



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