サイレン


2006.9.23 サイレンの音は恐ろしい 【サイレン】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
主演の演技力と全体的な雰囲気がチープな部分を除けば、それなりに面白くなるはずだが何か一味足りない。決定的なのはやはり主演の演技力のなさかもしれない。どうしても棒読みのようなセリフ回しに違和感を感じ、無表情な弟との絡みなどは不自然すぎて見ていられなかった。オチはそれなりに驚くのだが、原作であるゲームもこのオチなのだろうか?ある意味夢オチに近いもので何でもありな展開に感じてしまった。やはりホラーということで、唯一恐ろしかったのはメインであるサイレンの音だろう。これはオチの理由も考えると恐ろしいことこのうえない。

■ストーリー

1590年、アメリカ。ロアノーク島で全島民117人が突然消失。島には<Croatan>という謎の文字が残されていた。1872年、大西洋上。漂流中のマリーセレスト号が発見されるが全乗組員が消失していた。航海日誌は「12月4日、我が妻マリーが」と唐突に終わっていた。1976年、日本・夜美島。嵐の夜、海は赤く染まり、謎のサイレンの音とともに全島民が突如消失した。発見されたのは正気を失った一人の男・土田圭のみ。男は狂ったように同じ言葉を繰り返した。サイレンが鳴ったら外に出てはならない-----

■感想
本作の原作であるサイレンというゲームは恐ろしすぎてCMが放送禁止になったいわく付きのゲームである。そのCMに負けず劣らずの恐怖感をどれだけ演出してくれるか、わりと楽しみだったのだが、かなり期待を裏切られる結果となってしまった。確かにメインであるサイレンの音は恐ろしい。普段聞くことのない音だが、どこかで聞いたことのある音、人の神経を逆なでするというか、何か気持ちを萎えさせるような音だ。

恐怖のサイレンと謎の島。主演の演技の不味さを除くと、素材としては恐怖を煽るにはもってこいの場面のはずだが、何か注目させる部分が違うような気がした。原作であるゲームをやったことがない者にとっては、バイオハザードのようにゾンビのようなものがダラダラと襲ってくることになんら恐怖は感じない。ゲームとしては必要なものなのかもしれないが、映画的にはそれで恐怖感が増すことはない。

最後のオチはかなり意外なものであった。原作もこのオチだったのだろうか?ゲームであればこの手法は通じないような気がしたが、原作は未体験なのでわからない。オチの驚きもさることながら最後まで結局主演である市川由衣の演技になじむことができなかった。これほどぎこちないのは久しぶりに見た気がした。やはりグラビアアイドルを用いたのは失敗だったのかもしれない。



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