龍時 03-04 


2006.11.5 ブラジルと試合をするということ 【龍時03-04】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
現実世界とリンクした設定をそのまま使っている関係上、今回のオリンピック代表も限りなく現実に近い形になっている。今読むと多少のメンバーの違いはあるにせよ、ポイントは抑えていると思う。そんな現実のオリンピック代表チームに何人かの架空の選手が入り一緒に試合をする。試合結果が現実とは大きくかけ離れたものになったのはしょうがない。それは龍時がいなかったからそうなったのだろう(笑)本作のテーマは監督と選手の関係にあると思うが、違う部分に目を奪われてしまった。それはブラジルというチームと試合をすることがどれほどのことなのか。恐らく選手達の生の声が反映されているのだろう。これほどだとは思わなかった。

■ストーリー

スペインでのプロ生活にも慣れたリュウジはアテネ五輪代表に招集される。彼を選んだ監督の意図は何か?谷間の世代と言われながらも予選を突破したリュウジたちは、世界各国の代表らと熱き闘いを繰り広げていく。試合を重ねて行くうちに監督との信頼関係が築けたと思った矢先、龍時はスタメンからはずされベンチ入りも怪しい状態となってしまった。前の試合で大活躍した龍時をスタメンからはずす監督の意図とは・・・・。

■感想
サッカーチームにおける監督の立場というのは微妙だと思う。勝つための采配をしなければならず、なおかつ選手との調和も必要。いくら能力があっても輪を乱す選手は外さなければならない。まあ、これはどんな団体競技の監督にも言えることだが、サッカーというのは特に監督の影響は大きいと思う。戦術ひとつでチームが大きくかわり、監督が変ったおかげで見違えるようにすばらしいチームになった例はいくらでもある。

龍時が悩んだように、選手自身の葛藤があると思う。自分の良さをアピールし監督に認めてもらうのか、もしくは監督の言うことを忠実に守るロボットとなり、監督に気に入られるか。特に龍時のような選手の場合は、自分に与えられた使命が納得いかないものであればどちらか選ばなければならない。A代表レベルでもそのように自分の個性を消して監督の采配に従った選手はいくらでもいる。トルシエ時代の中村俊輔などはその典型だろう。

チームか個人か。当然チームなのだが、龍時の言葉で印象的なのは「
監督のために勝ちたいと思う場合は勝てる」というようなことだ。それは何もスポーツの監督に限ったことではなく、全てのことで言えるのだろう。現実のサッカーをテレビで見るだけでは感じることのできない裏の駆け引きというべきものをものすごく感じることができる。

それらとは別にブラジルとの試合で龍時たちが感じた気持ちというのは、まさに天下のブラジルを相手にしたチームが感じた気持ちなのだろう。実際の選手たちの生の声が反映された描写だろう。その激しさと強烈さ。やはりブラジルという国は外から見るよりも、実際に試合をした選手達が一番そのすごさを実感しているのだと思った。



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