龍が如く


2008.1.16 ゲームアイテム登場? 【龍が如く】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
大ヒットゲーム原作という触れ込みどおり、ゲーム的な要素が多数詰め込まれている。ありえないほどインパクトのあるキャラクターと主人公の絶対的な強さ。極めつけは、瀕死の重傷ながらもスペシャルドリンクを飲むことで、いっぺんに体力が回復し、さらに爆発的な力を発揮する。まるで、ゲーム中に登場する、体力回復アイテムのようだ。しかし、ゲーム的な流れがあるので、当然普通の感覚で見ると違和感を覚えるだろう。複数のエピソードが平行して流れながら、それらの繋がりがほとんどない。登場人物はおおいのだが、一人一人が薄っぺらく印象に残り、感情移入できるようなものではない。

■ストーリー

欲望と暴力が渦巻く眠らない街、神室町に“堂島の龍”と呼ばれた伝説の極道・桐生一馬が、刑期を終えて戻って来た。そんな桐生の前に母を捜す少女・遥が現れる。さらに、因縁の宿敵・真島五朗も現れ、因縁の決闘が始まった…。

■感想
ゲーム原作の映画というものには、あまり良いイメージをもっていない。ゲームの世界観だけを流用して、内容は映画向けにアレンジする場合は結構マシな作品になるのだが、本作は非常に危険な香りがしていた。これぞ、THEゲーム原作というような雰囲気で、予想通り、かなり豪快な作品となっている。原作ゲームは未プレイだが、見ているとあちこちにゲームを流用しているのだと思わせるような箇所がいくつかある。そして、それはかならず常識の考えから大きく逸脱している。

主人公の異様な強さと、ゲーム的な演出。そして、ステレオタイプな雑魚キャラとバットでボールを打ちつけながら相手をぶちのめす真島など。いかにもゲームに出てきそうなキャラクターが盛りだくさんだ。桐生一馬のライバル的存在の男との戦いでは、満身創痍でフラフラになりながらも、スペシャルドリンクを飲むと、体力が回復しさらに爆発的な力を発揮し、ライバルをぶちのめす。この流れはゲーム的以外のなにものでもない。

いくつかの独立するエピソードが平行にながれ、そして大きな流れに吸収されていく。枝葉のエピソードの必要性はほとんど感じることはない。結局は桐生一馬が母を捜す少女の手助けをするというのが大きな流れだ。ゲーム自体がおつかいゲーム的なので、どうしても映画自体もそうなってしまうのだろうか。

まずは、原作ゲームファンで、しっかりと原作を理解している人にお勧めだろう。所々に登場する、ゲームのエッセンスと小道具を楽しみながら、ゲームが実写映画化された喜びをヒシヒシと味わうのが正しい楽しみ方だ。



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