輪廻 リ・インカーネーション


2006.6.5 ぱっと見はホラーなのだが 【輪廻 リ・インカーネーション】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
そのパッケージからホラーかと思いきや・・。確かに最初はホラーの雰囲気がでていた。しかし途中から明らかにミステリーというか火曜サスペンス風になってきた。輪廻にまつわるさまざまな登場人物達の顔つきがホラーであり、異常な行動で恐ろしさを表現している。しかし中身は普通のサスペンスに思えてしまう。連続猟奇殺人の原因が輪廻でありその謎を探る。これがメインなのだが、過去の出来事にそれほど不遇さを感じないので、輪廻にまつわる恨みというのを感じることができなかった。

■ストーリー

女性連続猟奇殺人事件の犯人・ミョングが逮捕され、やり手女性検事・ヒュンジュは彼に死刑を求刑。ミョングの弁護士は彼を精神鑑定にかけようとする。弁護士はミョングを調べるうちに彼の前世にまつわる恐ろしい因縁が隠されていることを知る。輪廻にまつわる前世の正体が明らかになってくるのだが・・・。

■感想
連続猟奇殺人を裁く裁判での論点がずれている。事実は事実として認めれば輪廻していようがいまいがそれは関係ないのではないかと根本的なことで疑問に思ってしまった。弁護士としては輪廻を調べそれを足がかりに精神異常を訴えようとしているのだが、どうにも頑張る方向が間違っているように感じてしようがなかった。

輪廻の元である過去の出来事も、それほど辛く悲しい物語かというとそうではない。まあ普通なのだがポイントは死んだ後の死体の処理にあったのだろうか。確かにその部分はグロテスクであり、いくら映画といえども性器そのものをホルマリン漬けにしてそのまま出しているのには多少インパクトがあった。このインパクトにくらべれば、他のことは大したことはない。

一つ気になったことは、殺人者の前世で恋人であった人物の生まれ変わりだと思われていた女がいるのだが、それが結局は間違いだとわかった。では、あの女はいったいなんだったのだろうか。まったくの無関係な女のはずがないのに、説明がほとんどされていない。もしかしたら僕が見逃していただけなのだろうか。

細かな部分やファンタジーな部分に突っ込みは入れるべきではない。ホラーと思って見るとかなり期待はずれだが、火曜サスペンスの拡大版としてみればそれなりに面白い。



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