ポセイドン


2006.6.18 押し寄せる水に息苦しくなる 【ポセイドン】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
豪華客船の沈没というとすぐにタイタニックを思い出してしまう。しかし本作はタイタニックとは似て非なるものだ。密閉された豪華客船が転覆し、その中に水が入り込む様は、見ていて衝撃的であり言いようのない恐怖感が襲ってきた。客船の中に水がどんどん入り込み、部屋の中で足元から水が湧き上がってくる。水位があがっていく中で溺れ死ぬ恐怖感と押し寄せる水の勢いはものすごく臨場感にあふれていた。押し寄せる水と迷路のような豪華客船内部。閉所恐怖症と水恐怖症の人は見ないほうがいいかもしれない。

■ストーリー

大晦日の夜。北大西洋を航海中の超豪華客船・ポセイドン号では、華やかなパーティーが開催されていた。元ニューヨーク市長のラムジーは、娘のジェニファーとボーイフレンド・クリスチャンの仲睦まじい様子を苦々しい気分で眺めていた。人々は、思い思いに豪華な船上パーティーを楽しんでいる。しかし、その時超巨大津波がポセイドン号を飲み込んだ!船は完全に転覆し、乗客たちは上下反転した船の中に閉じ込められた…。

■感想
上下反対になった客船から脱出することの難しさを如実にあらわしている。単純に考えて舟の下に降りて行かなければならず上下が逆の状態で降りるのはものすごく厳しいことだろう。舟から脱出するための決死隊のメンバーにはお約束のように足手まといの女や子供がいたり、道中犠牲者をだしながら人柱として進んでいったり。パニックムービーとしての王道を押さえている。

普通に考えて津波で転覆ってありえるのかどうか疑問だが、舟は上下さかさまになってもある程度浮くことは可能らしい。しかし一旦水が入り込めば、あとは沈没するのを待つだけ。脱出中にも水が押し寄せる恐怖感が良く出ている。部屋の中を水で一杯にし、その水圧でドアを開けるという場面では密室において水が押し寄せる恐怖と、天井に頭をこすりつけながら残り少ない隙間から空気を吸い続ける心境を考えるとこちらまで苦しくなってしまった。

時間的にすぐに舟が転覆しあとはひたすら脱出シーンを描いていたので、終始緊張して見ることができた。時間的にコンパクトだったので途中でだれることもなく、お約束だが何度もおとづれるピンチにドキドキしながら見ることができた。

広い場所で水に襲われるよりも、舟のような密閉された空間で水が押し寄せてくるとその恐怖は倍増する。考えてしまうのは、
逃げ場のない状況での窒息死だからだ。



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