2005.7.1 死人が出るのもうなずける 【パッション】
評価:3
■ヒトコト感想
ストーリーがどうとか、そんなレベルの作品ではない。
恐らく本作を見た全ての人は何かしら心に響く物があるはずだ。
宗教観など関係なく、自分が今まで犯してきた罪に対する償いの気持ちも
でてくるだろう。他人を許し、優しくなることもできるだろう。
見終わった直後の気持ちは悲しいような、すがすがしいような
微妙な気持ちだ。
■ストーリー
イエス・キリストの最後の12時間。神を冒涜しているという罪で捕らえられたイエスが、
ローマ帝国の総督ピラトのもとに連行される。
ピラトは民衆の声に押され、イエスを十字架に掛けると判決を下す。
イエスは拷問を受けた末に、十字架を背負ってゴルゴダの丘へと歩いていく。
■感想
アメリカ本国では逃亡中の犯罪者が本作を見て自首してきたり、鑑賞中に
動機が激しくなり心臓麻痺で人が死んだりと、何かと話題になった作品だ。
確かに心に響く何かはあるかもしれない。
まったくの無宗教である僕にしても、キリストが無抵抗ではりつけにされる様を
見ていると、残酷な描写に顔を背けたくなる気持ちと共に、キリストの
無抵抗であり、他人を緩そうとする態度に心打たれてしまう。
残酷描写だけを見ると、ただの残酷な映画だけで終わってしまうかもしれない、
特にストーリーがうんぬんというのはなく、ただ淡々とキリストが死ぬまでを描いている
作品なので、受け付けない人には全く駄目だろう。
無宗教のものとしては、宗教的な意味合いが含まれていたとしてもそれを
意識することなく鑑賞し、自分の知識として聖書に書かれていることさえろくに知らない
自分にとってもキリストの死の12時間は真実味を実感し、
恐らくこれから先、キリストの話が出てくる場合は、常に本作をイメージしてしまう
だろう。
それほどインパクトがあり、印象に残った作品だ。
恐らく時代背景やはりつけにされた理由などを詳しく調べれば、また感想が変わり
印象も変わるだろう。しかし、僕はそれをせずに、今回見た印象を
ずっと引きずっていくだろう。
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