ナイトミュージアム


2007.4.7 親子連れで見るには最適 【ナイトミュージアム】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
血生臭い殺戮も無ければ、ラブシーンもない。ひたすらバタバタと楽しい映像が繰り広げられる。博物館や美術館に展示されている物たちが、夜中動き出しているなんてことは童謡にもあるように子どものころ一度は考えることだろう。それが実際に映像化されるとなると、子どもは大喜びだ。ただ、ほんの少しだけ残念なことは基本的にアメリカがベースとなっているので展示されている物もある程度それになぞられている。荒唐無稽であらゆる人種、年代が入り混じる博物館での喧騒。歴史を学ぶことで、それらをうまく沈めることができるなど、教育的配慮もなされている。親子で見るにはもってこいの作品だ。

■ストーリー

ニューヨークの観光名所である自然史博物館では、閉館後、夜になると展示物が動き出す! 子どもたちのイマジネーションを、そのままドラマに仕立てたような痛快エンタテインメント大作。巨大な恐竜の骨格模型、古代人、モアイ像、ミイラ、剥製の動物などが、新米警備員のラリーをパニックに陥れる。設定はやや不気味だが、基本はコメディ。展示物たちを相手にしたラリーの奮戦には、爆笑ギャグがたっぷり盛り込まれている。

■感想
蘇る恐竜。暴れまわる古代人、しゃべるモアイ像。そしてなぞにつつまれた王家の紋章。ミステリアスな雰囲気を漂わせてはいるが、中身は純粋なコメディだ。新米警備員のラリーに襲い掛かる様々な困難も、歴史を学ぶことで解決策を見出していく。ラリーと博物館の物たちの関係がどんどん変わっていくのも見所かもしれない。最初はまったく異質なものとして捕らえていたラリーも次第に相手を理解し、展示物たちもラリーに対して心を開いていく。

アメリカ的だが、ちょっと駄目な父親が子どもにいいところを見せようと頑張る姿。そして職探しに奔走するなど、世相を反映している。お決まりどおり悪いやつらに大事な王家の紋章を盗まれるが、そこは展示物たちの個性を活かして取り戻そうとする。このあたりが物語りのピークなのだろう。小人は自分たちしか入れない場所で活躍しサルは特技をいかす。細かな歴史的事実を知らなくても、そのビジュアルだけでなんとなく想像できるのも子どもに優しくてよい。

根本的には定職になかなかつけない父親が子どもと家族のために頑張るという話なのだが、ラリーには一切惨めさがない。なんだか
根拠のない前向きな気持ちを感じた。



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