茄子アンダルシアの夏


2006.2.9 見ればかならず元気がでる 【茄子アンダルシアの夏】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
自転車レースをするぺぺ。そのメガネをかけた風貌は似ても似つかないのだがなぜかルパンに見えてしまった。口調や雰囲気なのだろうか、どことなく軽い雰囲気もそう思える要因かもしれない。馴染みのない自転車レースを扱ってるのだが、本作を見ることによってその魅力が伝わってきた。アニメ全体にあふれる前向きな姿勢をひしひしと感じ、本作を見ることによって、自分の悩みもどうにかなると思えてくるから不思議だ。短いながらも、濃密な作品で。見終わった後元気になれる作品だ。

■ストーリー

故郷アンダルシアで開かれる一大自転車レースに参加するペペ。しかしレース当日は、彼の元恋人と兄の結婚式と重なってしまい、さらにレースの最中、彼は無線で、スポンサー企業から解雇される話を聞いてしまう。

■感想
物語中、兄に恋人を取られたりと、なにげに不幸なことが表現されているが、ぺぺを含めた登場人物達が非常に前向きな姿勢でおり、何をやるにも元気があり、その体全体からあふれ出るオーラのようなものを感じる。なぜそこまで前向きになれるのか、疑問は尽きることがないのだが、見ているものを元気にさせる何かがあることは確実だ。

見ている時はちょっと違和感を感じたのだが、元恋人の声優は小池栄子がやっているようだ。なんかそこだけ声の質が軽いような、薄っぺらいような印象を受けたのはそのためかもしれない。その他の人物達は躍動感あふれる印象があり、キャラクターも個性豊かで面白い。しかし、今までの宮崎ジブリ作品と比べると明らかに違うのはよくわかる。まあ、別に宮崎アニメを求めていたわけではないので、そのへんは気にならない。

短い時間の中で自転車レースという、一般的にはメジャーではないものを題材とするのはものすごく勇気がいることだと思う。時間内にルールを把握させ、その楽しさと難しさを同時に見ているものにわからせるのは相当の力量が必要だろう。そう考えると本作は、過不足無く自転車レースの楽しさが説明されており、また駆け引きの重要性も存分にアピールしている。

自転車レースに少しでも興味がある人は見て損はないだろう。自転車レースに興味がない人も興味を持つきっかけにはなりうる作品だ。



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