南極物語


2006.5.8 犬たちの豊かな表情は必見 【南極物語】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
1983年に公開された日本版のリメイク。決して演技をしているはずがない犬達だが、なぜかその表情からは困ったときには困った顔、悲しい時には悲しい顔。そしてうれしい時にはうれしい顔をしているように見えるから不思議だ。ストーリー的にはどうでもよく、見るべきところはフカフカした毛に覆われた犬達が白銀の世界で動き回るその姿だ。動物モノはその姿形だけで癒される。今回は犬達の表情にも注目してほしい。

■ストーリー

米国科学財団・南極基地。ここで働くジェリーは、大自然に関する深い知識と的確な判断力を兼ね備えた超一流のガイドとして知られていた。彼の仕事を支えるパートナーが、犬ぞりを引く8匹の優秀な犬たち。だが、そんな彼らに記録的な大嵐が迫りやむを得ぬ理由から犬達を置き去りにしてしまったのだが・・・。

■感想
日本版を最初から最後まで見たことはない。しかしかなり感動するというのは聞いたことがある。その日本版のリメイク作品である本作は感動するかというと、そうではない。感動というよりもほのぼのと言ったほうがいいのかもしれない。確かに置き去りにされた犬達が必死になって生き残ろうとする姿はすばらしいが、なぜか感動はしない。犬の可愛さだけが目に付いてしまった。

日本版がどうかわからないが、感動しない理由は見ているとその犬達が一面銀世界でも問題なく生活できそうな雰囲気をかもし出しているからかもしれない。雪まみれになっても元気よく走り回り、シャチの死骸を食べて生き残る姿。その可愛らしい容貌とはうらはらに生きる力というものを感じた。

犬達にくらべると人間達はどうしてもついでのような気がしてならなかった。犬との密接な係わり合いがもっと描かれていれば置き去りにした苦悩もより明確になったのかもしれない。なんだかんだ言っても人間達にとって結局犬は二の次なんだという思いが悲しいが、それが当然と思っている自分も嫌だった。

表情豊かな犬達、そして演技をしているような行動。それだけでも見る価値はある。



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