モーターサイクル・ダイアリーズ


2005.8.29 旅は男のロマンだ! 【モーターサイクル・ダイアリーズ】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
若かりし頃のチェ・ゲバラがバイクだけで無謀な旅に出る。
風景が印象深く、自分も一緒に旅をしているような気持ちになれ、
この手のものを見ると、確実に影響されて旅に出たくなってしまう(笑)
無謀な旅だが、無謀であればあるほど男のロマンを感じてしまい、熱くなる。
その後のチェ・ゲバラの思想に多大な影響を与えたのも恐らくこの時期なのだろう
これ程の旅を経験すると、その人に人生に多大な影響を与えるのもうなずけることだ。

■ストーリー
キューバの革命家として、南米ではもちろん世界中に信奉者を持つチェ・ゲバラ。
本作はブエノスアイレスでの医学生時代の彼・エルネスト(本名)が、
友人と1台のバイクで南米を縦断した日々をつづる。彼自身の日記を映画化した、
みずみずしい青春ロードムービーだ。アルゼンチンからチリ、
ペルーを経てベネズエラへの1万km、6か月の旅で、ふたりはバイクの故障、
ほのかなロマンス、そしてハンセン氏病患者たちとの触れ合いを経験する。

■感想
ロードムービー的なものにはありがちな、各地の名所巡りや名物、現地の女を抱くというのは
確実に押さえている。旅的にはどう考えてもバイク一台で挑戦することではないのに
平然とそれをやろうとしているところに、ものすごく男のロマンを感じてしまった。

退屈になりがちなロードムービーに付き物のアクシデントはもちろんあり、
それを巧みな頭脳プレーで旨い具合に回避し、様々な危機を乗り越えていく。
好対照な二人のコンビなのだが、その中でチェ・ゲバラがとても革命戦士の面影がない
恋愛に奥手な純朴青年というのもこの作品の特徴だろう。
恐らく旅での経験が、彼をのちの革命戦士にさせたのだろうが、
それほどの衝撃を受けた旅だったのだろう。

旅が困難であればあるほど見ている者には最後の感動が大きいのだが、
本作は意外に苦労もあるが、それを旨い具合に周囲の助けや、運に恵まれて回避している。
実際にはこれほど旨くいったかどうか分からないが、物語のメインはそこではないので
軽くながしているのだろう。

チェ・ゲバラの弱い者に対する優しさを表しているエピソードがいくつか有り、
この辺を見ると、世界中にいるチェ・ゲバラ信者をとても喜ばせる作りになっている。
最後に旅を無事に終え、相棒と別れる場面ではやはり分かっていてもとても感動してしまい、
その感動を共有することができた。

バイクでの旅は無理でも、どこかに遠出したい気持ちにさせられる作品だ。



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