ミリオンダラーホテル


2005.7.26 音楽が印象的 【ミリオンダラーホテル】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
メル・ギブソンとミラ・ジョボビッチがとても印象的。 社会不適合者が集まるホテルで事件の捜査の為にやってきた、メル・ギブソンが 浮くのかと思いきや、その中に何故かとてもマッチしている。 知的障害気味な青年トムが物語の陰惨さを和らげているようであり、 トム自信の存在が物語の悲しさを煽っているような・・・。 音楽がとても印象的であり、知的障害者を扱っているが決して お涙ちょうだいにはなっていない

■ストーリー
ロサンゼルスのダウンタウンに建つ「ミリオンダラー・ホテル」には、 社会から隔絶した人々が住みついていた。 住人のひとりトムトムは、やや頭が弱い青年でほかの住民の雑用をこなしていたが、 彼の親友がホテルの屋上から落下死。 警察の捜査が始まるなか、トムトムの心は住人の美女・エロイーズに傾いていく…。

■感想
ミリオンダラーホテルというホテル自体がかなり謎なのだが、 それにつていは突っ込むべきところではないのだろう。 社会から隔絶した人々が集うホテル、どんな組織でも人が集まれば、 そこにいじめのようなものが存在してしまう。 それは社会から隔絶された人同士でも同じことだ。 その中で知的障害を持つ青年トムに矛先が向かうのもしょうがないことだ。

そんな社会構造の悲しさと、それに反してどこまでも純粋なトムの行動が ある意味悲しくもあり、ほほえましくもある。 しかし、単純に涙を誘うような作りはしていない。 全体を通して青年を落下死させた犯人を捜すというミステリータッチになっているのだが、 トリックがあるわけでもなく、ミリオンダラーホテルの住人達との特別な 駆け引きがあるわけでもない。 本作はトムという青年と彼が恋するエロイーズという女性、それを知っていながら トムを利用しようとするFBI、彼らが織りなす、純粋であり悲しい物語なのだと思う。

正直、見終わってから本作が何が言いたかったのかよく分からなかった。 単純な知的障害者の物語というわけではなく、ホテルの住人達やエロイーズとの関係 もそれほど強調されていない。 僕には本作のテーマがなんなのか、よく分からないのでただ、思ったことを 書きつづっているだけだ。

メル・ギブソンのあのロボコップのような格好は一種異様な雰囲気を醸し出していたが、 終盤にはそれにも慣れてしまい、忘れた頃にその格好の原因を暴露している。 メル・ギブソン扮するFBIのプライベートを深く掘り下げようとしつつも、 結局はほとんど現れなかったのも謎だ。



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