マイアミ・バイス


2006.9.11 これぞ硬派な刑事物だ 【マイアミ・バイス】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
テレビシリーズはまったく見たことがない。雰囲気はありがちでバッドボーイズに近いものを感じた。しかしバッドボーイズほどコメディではなく緊張感溢れるシリアスな展開が待っている。オリジナルの影響なのかわからないが、二人の刑事とそれをサポートする仲間達の強烈なまでのプロ意識。派手なアクションで目をくらませたりというのがない。終始クールにそして淡々と任務をこなしている、そんな印象を受けた。コメディ部分が入り込む隙がないほど硬派な作品に仕上がっており、躊躇なく犯人を一発で撃ち殺すなど、ダラダラと焦らす展開は一切ない久しぶりにすっきりとした刑事物に出会った気がした。

■ストーリー

フロリダの楽園マイアミ。太陽の光がふりそそぐリゾート地だが、米国で最も南米に近いことから、犯罪組織の密輸の中継地でもある危険地帯だ。マイアミ警察特捜課(マイアミ・バイス)の刑事コンビ、クロケットとダブスは、性格は正反対だが仕事では抜群のチームワークを見せていた。ある日、FBIの潜入捜査官2人が囮捜査の現場で殺される。FBIはクロケットとダブスに、生還の可能性がゼロに近い危険な捜査を要請する。

■感想
作品の中でキャラクターを活かせるとしたら、人質を取られた時や仲間がピンチに陥ったときにどのような行動をとるかだ。本作のように見た目が厳つい二人が、見た目どおりクールで血も涙もなく任務を遂行する。パッと見は二人は息のあったコンビのようには見えないが二人の掛け合いを見ると長年付き添ってきたかのように信頼し合っているのが判る。しかしキャラクター的に女におぼれる役がコリン・ファレルだというのはそのまんまだろう(笑)

爆弾片手に人質を取られた時に口ではあれこれ言うが結局犯人に対して何かしらの妥協をすることがよくある。しかし本作では仲間が目の前で捕らえられても、あっさりと何もさせずに一発で仕留めてしまう。それを見たとき、ダラダラと冗長なものは一切省き、プロ根性というか
プロフェッショナルなものを感じた。冷酷非道なイメージもあるが、完璧なプロだという印象を見ているものに植えつけた。

本作がシリーズとしてこれから続いていくかはわからないが、その素材としては十分なものがあると思う。久しく硬派な刑事物がなく、あるとすればおっちょこちょいだけど凄腕刑事のコンビだとか、コメディ色を強くしているものが多い。古き良き時代の遺物とも言えなくもないがそれが今の時代には逆に新鮮さを感じてしまう。

最初は違和感があったコリン・ファレルとジェイミー・フォックスのコンビも最後にはまさにこの二人しかいないというほどぴったりのコンビだと思えてくるから不思議だ。



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