2007.2.17 豪華な俳優たち 【ラッキーナンバー7】
評価:3
■ヒトコト感想
ストーリーがまだ見えてこないうちから頻繁な場面展開といくつかの出来事。それらを整理してストーリーを消化するまでに随分と時間がかかる。そしてストーリーが見えてきたあたりから最後にかけて驚かせようとしているのだが、特に驚きはない。楽しませようとサービス精神旺盛な編集は良くわかる。そして豪華俳優たちも良い演技をしている。しかしキレがないと感じるのは、最後のオチに関係しているのだろう。どこにこの作品のポイントを置くのか、曖昧なままだらだらと惰性で流れてしまったような感じだ。
■ストーリー
ニューヨークの空港に現れた謎の暗殺者グッドキャットが語るのは20年前の幸運のナンバー「7」をめぐる陰謀…。そして舞台はニューヨーク。青年スレヴィンは友人のアパートにいたが、その友人に間違えられて、街を牛耳るギャングに借金返済を迫られ、暗殺を強要される。その両ギャングに関係しているらしいのがグッドキャット。何がなんだかわからないうちにとんでもないことに巻き込まれていくスレヴィンだったが、これには周到にはりめぐらされた罠が仕掛けられていた!
■感想
やさしい顔立ちのためジョシュ・ハートネットが情けない役をやるとよく似合う。そんな情けなさを利用して災難な青年役を好演している。そしてそれをうまく利用して本作のオチとしているのだが、どうしてもありきたりな印象を受けた。街を牛耳る二つの組織にそれぞれ迫られ、八方ふさがりの状況からどのように抜け出すのか。巧妙な仕掛けを用いて観客をあっと言わせ、胸のすくような展開を期待していたが、別の意味で驚かされた。
冒頭から場面展開が激しく、そこでは観客を置いてけぼりにする。しかしそれは後になれば、あーそうだったのかと納得する部分でもある。しかし前半部分のなんだか良くわからないというストレスから比べると、後半部分で全て解消されたかというと、それも微妙だ。不安や不満、主人公のアンラッキーな状況すべてを浄化するほどの効果はなかった。
そうは言っても本作の見所の一つでもある豪華俳優陣はやはり素晴らしい。モーガン・フリーマンやブルース・ウィルスの渋さ。特にグットカットは何を考えているかわからないキャラクターとしてブルース・ウィルスで正解だったのではないだろうか。真面目な顔をしながらにやけているように見える表情。冷酷非道な殺し屋のイメージとしてはぴったりだろう。
編集や演出で今風な映画となってはいるが、ストーリーがありきたりなのと、前半部分があまりに突っ走りすぎているので観ている方としてはついていくのが少ししんどかった。もう少し前半をゆっくり判りやすくしてくれればまだよかったのかもしれない。二つのギャングと主人公、そして警察までもが入り乱れると頭の中を整理するのに一苦労だった。
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