皇帝ペンギン


2005.9.27 ペンギンも吐く息は白い 【皇帝ペンギン】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
ディープブルーと比較されがちだが、別物だ。ペンギンの生態にビックリする程密着し、
今まで見たことも無いような映像を見ることができる。
あの愛らしい姿形には想像もできないほど苦しい生活を送っており、約3ヶ月間まったく食べ物を食べなくても
平気だというのを始めて知ったりと、これを見ればペンギン博士になれること間違いなしだ。
しかし、あの短い足で体を左右に揺らしながらひょこひょこ歩く姿はとても可愛いかった。

■ストーリー
南極で皇帝ペンギンの生態を追ったフランスのドキュメンタリー。
延々と行進を続けるペンギンたちが、たどり着いた営巣地でパートナーを見つける。
やがて産卵を終えたメスたちは、体力を使い果たし、エサを求めて再び海へ。
オスは卵を守りながら、ひたすら立ったまま2ヶ月。
孵化した子どもとともに、メスの帰りを待つ。

■感想
まず延々と行進を続ける姿に、笑みがこぼれてしまった。短い足でのろのろと歩く姿は
その向かっている先やその目的の重さを知らなければ、十分笑えるような映像だろう。
ふと思ったのは短い足で無理して歩かずに、たまにやるお腹で滑る方法で進んだ方が
何倍も早く前に進めるのではないかと思ったりもしたが、
これはペンギンに聞いてみないとわからない。

その愛らしい容貌から気楽に生活していると思われがちだが、とても厳しい環境で生活している。
吐く息が白かったりと、やっぱりペンギンでも寒のは寒いようだ(笑)
吹雪に見舞われて、寒さに耐える為に、みんなで固まる姿がそれを物語っている、
そこでびっくりしたのは内側は暖かいが外側は寒いのではないかという当たり前の疑問が生まれるのだが
どうやら順番に外側と内側を交代しているらしい。
ものすごく秩序だっているようだ。

何ヶ月も餌を食べず、ひたすら奥さんを待っている子供と父親。
そこに奥さんが海から餌をたっぷりと食べて戻ってくるシーンでは心なしか
ペンギンの歩くスピードが速くなっているような気がした。
腹を空かせた自分の子供と旦那のところに少しでも早く向かいたいという気持ちが
ペンギンにもあるのだろうか?

どの生物も子供は可愛い。その仕草や行動は見ている者を和ませるものがある。
この手のものにはありがちな生まれたばかりの子供が外敵に食べられるという場面だが
本作にはあまり似合わないというか見たくはなかったが、その気持ちを加味してくれたのか
肝心な場面は微妙にぼやかして、分からないようにしてあった。
実際にはもっと厳しいことがあるのだろうが、せめて子供の成長だけは
すんなりと見せて貰いたかった。

毛むくじゃらの子供や、ペンギンの鳴き声など普段見たり、聞いたりできないものを
見ることができるとてもレアな作品だ。



おしらせ

感想は下記メールアドレスへ
(*を@に変換)
pakusaou*yahoo.co.jp