キングダム・オブ・ヘブン


2005.8.1 激しい宗教戦争 【キングダム・オブ・ヘブン】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
トロイでの情けない役が記憶に新しいオーランド・ブルームが、がらっと変わり
たくましい役を好演している。細い体とひ弱な印象があったが役が変わると
こうも変貌するとはちょっと驚きだ

宗教の聖地が絡み、単純な領土を広げる為の戦いではなく
ちょっと複雑になっている。聖地エルサレムに固執することへの無情さと
戦いの激しさを表現している。
城での攻防戦は迫力たっぷりで見応え十分だ。

■ストーリー
12世紀フランス、妻子を失い生きる望みを失った鍛冶屋の青年バリアンのもとに
実の父親と名乗る十字軍の騎士ゴッドフリーが現れた。
“キングダム・オブ・ヘブン”(天国の王国)を作るという理想を胸に、
2人は聖地エルサレムへと旅立つ…。しかし、父が戦死し
彼の意志を継ぎ、エルサレムに平和をもたらすべく苦闘する。
バリアンの騎士としての成長に、エルサレムでのキリスト教とイスラム教の共存と攻防、
王の妹とバリアンの道ならぬ恋が絡んでいく

■感想
鍛冶屋であるバリアンが実はすばらしい騎士であった、まあなんとなくご都合主義的な
ものを感じなくもないが、十字軍の騎士としての激しい戦いぶりは迫力があり、
特に城での攻防戦はリアリティに溢れ、ハリウッド映画らしく金を惜しげもなくつぎ込み
これでもかと大迫力を演出している。
その部分だけ見ると割り切っても良い程のものかもしれない。

聖地エルサレムという日本人には馴染みのない場所だが、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の
聖地がある為に常に紛争が絶えない地域でもある。本作もそのエルサレムを得る為に
激しい戦いを繰り広げるのだが、宗教的には重要な場所であっても、そこに何か意味があるのか
と訪われ何もないと答える。そんな青年バリアンは民の為に戦うのだが矛盾も感じなくはない。
戦いを続けることによって、民の中から武器が使えるものを騎士として駆り出し戦いを
続けていく、このことが意味のあることなのかは本作では語られていない。

騎士達の激しい戦闘と聖地エルサレムに対する思いと民への思い、それが交錯し
様々の人々に思いもよらない行動を起こさせる。
激しい戦いの中得たエルサレムに対して、何があるのかと問われ、
何もないと答えたシーンはとても印象に残った


女たらしのイメージが定着してしまったのか
本作でもトロイと同様、他人の女をかすめ取ったオーランド・ブルームでした。



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