地獄甲子園


2007.5.13 これを見る勇気があるか? 【地獄甲子園】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
漫☆画太郎原作の本作。何を求めて本作を見るのか。漫☆画太郎作品を知っている者にとってはその作品の雰囲気から映画化されても絶対に面白いものにはならないということはわかっていた。しかし見たい。あの漫画がいったいどのようにして映像化されるのか。はっきり言えば興味本位で本作を見たといっても過言ではない。そして、予想通りというか、あえてチープな作りにし、シリアスな雰囲気でお笑いを一切排除している。しかし笑える。このチープさがすべてなのだろう。

■ストーリー

1996年5月号から1997年4月号まで月刊少年ジャンプにて連載された漫☆画太郎原作の熱血死闘野球漫画「地獄甲子園」を映像化! ビーンボールや審判のすきをついての暴力行為など、ルールを全く無視した野球を行う高校と対戦することになった高校球児達。そこに突如、救世主として現れた男がいた。

■感想
地獄甲子園。なんてことはない、ただ野球をしながら相手のチームを殺す”外道”というチームと戦うというだけの話だ。そこに突如現れるジュウベイ。作品の雰囲気はあくまでシリアスに、そして感動させようと表面的には頑張っている。しかしそれは明らかに確信犯的なチープさと、わけのわからないぶっ飛んだ設定。そして、ルール無用な野球。すべてがシリアスな雰囲気と相まって笑える雰囲気を作っている。

実際に声を出して笑うかというとそうではない。ただ、あまりのバカバカしさにニヤニヤしながら、真剣に演技する人々を見るというだけだろう。いくらなんでも改心したから顔が変わり、一度死んで生まれ変わったら顔が変わる。一人の人間が三度も顔が変わるのはぶっ飛びすぎだ。もちろんその他の実在の人物を文字った選手をサイボーグにしたり、人の体を突き抜ける魔球を投げたり。普通の漫画でさえありえない展開だ。

出てくる俳優たちもアクの強いキャラクターが多い。特にめがねの母親はあちこちでよく見る顔だが、そのインパクトはすべての出演者を飲み込んでいる。だんな役である蛭子との雰囲気の違いにも圧倒されてしまう。

漫☆画太郎という奇才の作品を映画化しようとする根性にまず拍手を送りたい。そして、それを見た自分にも拍手を送りたい。本作を誰かにお勧めするということは絶対にないだろう。ただ、暇で暇でしょうがなく、どんなものを見ても怒らない人は見てみるのもいいだろう。



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