2006.9.5 久々の血がドバドバ作品 【ハイテンション】
評価:3
■ヒトコト感想
懐かしさを感じた。最近あまり目にすることのなかった、血がドバドバと噴出するスプラッタームービー。懐かしいところで13日の金曜日のような感じかもしれない。この手の作品は懐かしさを思い出しながら見ることと、昔からそうだったがCGの技術が進歩しても人の首がポーンと吹っ飛ぶシーンにはリアルというよりも面白さのようなものを感じてしまう。グロテスクな殺戮シーンで気持ち悪くなって席を立つ人が劇場ではいるらしいが昔のホラー全盛時代を考えると、まだまだ甘いような気がした。最後の大どんでん返しも面白いが、それよりも久しぶりに熱いホラーを見た。リングに代表されるような霊的な怖さの方が心に響くが、スプラッタームービーの怖さもたまにはいいだろう。
■ストーリー
逃げ惑う若い女性。そのシャツには真っ赤な血が…。マリーは車の後部座席で悪夢から目覚めた。彼女は、親友アレックスのとうもろこし畑に囲まれた実家で、共に試験勉強をするためにやってきたのだった。部屋へと案内されたマリーが身体を休めていると、玄関のチャイムがけたたましく鳴り響いた。そしてアレックスの父が、男に刃物で惨殺されてしまう。マリーは身を潜めるが、続いて、母親と弟も犠牲に。さらにアレックスが捕らえられ、マリーは何とか救おうとするのだが…。
■感想
錆びたトラックに乗ってやってくる謎の男。窓から投げ出される女の顔。この登場シーンを見た瞬間はとても恐ろしかった。得たいのしれない雰囲気と有無を言わさぬ残酷な雰囲気。これからどんな殺戮が繰り広げられるのか、怖いもの見たさで興味をそそられる場面だ。この男が登場する場面は少し前に見たクライモリという作品に雰囲気は似ていると思った。相手の目的が何かわからないと、その分恐怖も倍増するのだろう。
親父の首が吹っ飛ぶシーンはマネキンの首を吹っ飛ばすような、そんな雰囲気だった。かなりリアルにしているのだろうが、現実として目にする機会がなく、想像することも難しい映像が目の前に現れると、虚構とわかっているだけに作り物っぽさを感じてしまった。そしてそれがちょっとした笑いになっているのもこの手の大げさなスプラッタームービーには欠かせない要素なのかもしれない。
主人公が謎の殺人鬼に追いかけられるシーンでは、ハラハラドキドキしながら、いつ、どのタイミングで登場するか。お決まりのタイミングで登場すると思わせといて、まったく予想外の場所から登場する。ホラーの王道を押さえている展開だ。ある程度主人公は絶対に死なないと判っているので予定調和的に安心してしまうが、今回は最後にどんでん返しがあり、ただのスプラッタームービーでは終わらないようになっている。よく考えると、いろいろと矛盾は生じるが、そんなことを気にしてはいけない。純粋に恐怖感を味わうのが礼儀だ。
血がドバドバと溢れる作品は久しぶりな気がする。オリンピックのように4年に一回くらい見るのが新鮮味を感じていいのかもしれない。
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