春の日の熊は好きですか?


2006.6.26 妄想に恋する乙女と一途な男 【春の日の熊は好きですか?】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
春の日の熊はかわいかったりするのだろうか。春の日の熊というイメージがイマイチわかないのだが、ヒョンチェはかわいらしい小熊といってもいいだろう。男に対してがさつであったり無神経であったり、でも磨けばきれいになる女の子。定番かもしれないが、白馬の王子様に恋している女の子はどこかほほえましく思えてしまう。自分をいつも気にかけて、見ていてくれる幼なじみに気がつかず、会ったこともない男に恋をする。そして幼なじみの気持ちに気づく・・・。ヒョンチェのキャラクターが面白いので新しい感じがする。

■ストーリー

映画館でのデートでするめを食べてしまったり・・・。顔もスタイルも悪くないのに不器用でなかなか恋が芽生えないヒョンチェ(ペ・ドゥナ)。ある日、彼女は図書館の美術書に書き込まれた素敵な愛のメッセージを見つける。「春の日のクマのように、君が愛おしくてたまらない」―これこそ、運命の相手と出逢う手がかりに違いないと信じたヒョンチェは、幼なじみのドンハ(キム・ナムジン)の忠告も聞かず、送り主を懸命に探し始めるが―。

■感想
ちょっとした偶然の重なりから運命のようなものを感じてしまう。それが自分に都合のいいことならばなおさらそう思ってしまう。特に恋愛経験に乏しかったりするとちょっとしたことで夢を見てしまう。普通に考えると図書館の本の中にメッセージを書き記して、それで気持ちを伝えるという行為にどう感じるか、素直に信じることなどできないだろう。しかしそれは恋は盲目なので、都合の悪いことは全て見えないようになっているようだ。

春の熊のようにかわいらしい。そう言われてはたして女の子はうれしいのだろうか。ヒョンチェが学生時代に熊というあだ名がありそれを好意的に受け止めていないにしても、最後にかわいらしいという言葉さえ付けば、うれしいのだろう。素朴な感じでかわいらしいのだが、イマイチ色気は感じない。それがまた夢見る乙女の感じにマッチしているのだろう。とても熊には見えないが、幼なじみに対してきつくあたったりすると、幼なじみが照れ隠しに”お前力がつよいな、やっぱり熊だな”なんて言うあたりは、定番だがニヤケテしまった。

春の熊、または熊といわれ続けるとヒョンチェは少しづつだが熊に見えてきた。横顔では特徴的なちょっと丸っこい鼻に目がいきそれがいかにも熊を連想させてしまう。くりっとした目もなんとなく熊を印象付けられる。そんなかわいらしい小熊も恋をしていると、途端に色気がでてくるようだ。最初に登場したときと結末間近では同じ人物とは思えないほど雰囲気が変っているのも恋する乙女だからだろう。



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