ゲームセンターCX


2007.4.16 殺伐としたあの雰囲気 【ゲームセンターCX】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
ファミコン世代にとって、ゲームは糞ゲーだろうがなんだろうがそれだけで楽しかった。しかし中にはどうにもならないような超糞ゲーもあった。本作で有野が挑戦するのは超糞ゲーではなく割りとメジャーで人気があるが難しいという物に挑戦している。明らかにゲームバランス的におかしいのに、その時代にはそれが普通だった。今考えると信じられないことだが操作性の悪さと一撃で死ぬあっけなさ。そしてエンディングのシュールさ。それらすべて本作を見て思い出した。懐かしさからやりたくなるが、おそらく一時間も続けることはできないだろう。

■ストーリー

お笑いコンビ「よゐこ」の有野晋哉がひたすら懐かしのファミコン・スーパーファミコンのゲームをプレイし続ける。第1弾DVD-BOXで有野が戦ったゲームソフトは「スターフォース」「スーパーマリオブラザーズ2」「アトランチスの謎」「魔界村」「コンボイの謎」「プリンス・オブ・ペルシャ」「スーパーマリオブラザーズ3」の7本。どれも懐かしい粒ぞろいの名作。有野は決してゲーム操作がうまいわけではなくどちらかというと素人レベル。クリアすることができず、高橋名人や達人中学生に、助っ人になってもらうこともしばしば。

■感想
プレステ世代。いやスーパーファミコン以降かもしれないが、むやみやたらに親切なゲームが増えてきた。コンティニューは標準装備として、中には絶対に誰でもクリアできるほど優しいモードの難易度設定まである。そんな最近のゲーム事情に対してファミコン世代はどう思っているのか。本作を見ると、ファミコン時代のあの殺伐としたゲームの雰囲気。そして純粋にゲームだけを楽しむ世界観。単純にパターン化されてもそれを楽しむ脳みそ。すべてを忘れてしまっている。

本作に登場するゲームの中で「コンボイの謎」以外はすべてやったことがある。根本的に有野があまりゲームがうまくないので、マリオなどは見ていていらいらすることがある。有名人気ゲームであれば誰もがそう思うくらいのゲームの腕前だ。この中で一番注目したのがなんといっても「魔界村」だ。こればっかりは自分が挑戦してもまったく歯が立たなかったが、その時代には大人気ゲームとして有名だった。何度も挑戦したが少しも進めず、結局途中でタンスの肥やしとなってしまった。

有野も予想通り苦戦していたようだが、結局最後までやりきるからすごい。いったい何回コンティニューしたのだろうか。このゲームを昔はゲーセンで金を払ってやっていたと思うとぞっとする。今の時代、何でもかんでもライトゲーマーよりで親切丁寧な作りになってはいるが、この時代のユーザーを突き放した感も懐かしくていいかもしれない。しかし、今実際にそんなものを作ると、下手したらクレームの山かもしれない。

有野がゲームがうまくないというのは画面を見てわかる。しかしサポートするADがどんな糞ゲーに対してもある程度力を発揮するのには驚いた。



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