ファースト・ディセント


 2008.6.13  まさかのショーン・ホワイト 【ファースト・ディセント】  

                     

評価:3

■ヒトコト感想
スノボ好きならば、ショーン・ホワイトの名前は聞いたことがあるかもしれない。今や超有名人であるショーン・ホワイトが山の斜面をフリーライディングする。ショーン・ホワイト以外は知らなかったのだが、紹介VTRを見るとかなり有名なようだ。僕の中ではショーン・ホワイトが前人未到の雪山を滑り降りるということだけで、かなりインパクトがある。何が起こるかわからない未圧雪の雪山を、なだれに巻き込まれながら滑り降りる。このドキュメンタリーを見ただけで、スノボに対する思いがまた強くなった。一般人では到底チャレンジできないフリーライディングだが、あのショーン・ホワイトでさえも苦労しているところを見ると、相当勇気のいるライディングなのだろう。映像的にも鳥肌モノの場面が多数登場してくる。

■ストーリー

ビッグマウンテンのパイオニア、ショーン・ファーマー、スノボード界シンボルのテリエ・ハーコンセン、オールラウンドのトラビス・ライス、そして06年トリノ五輪ゴールドメダリストのショーン・ホワイト&ハンナ・テーター!その5人をアラスカで迎えるニック・ペラタ。最強の6人が世代を超えてヴァージンスノーに驚異的な奇蹟を刻む。ヘリコプターで頂上まで飛び、一気に斜面を滑り降りるフリーライディングを追った驚異の13日間ドキュメンタリー。前人未到の雪山と向き合い、時には、雪崩に巻き込まれる恐怖とも闘う姿にはスポーツを超えた人間の美しさがある!

■感想
今回アラスカのビッグマウンテンにチャレンジする六人のライダーたち。ショーン・ホワイト以外はほとんど知らなかったが、その世界では相当有名なようだ。そんなスノボの世界でいうことろの夢の競演が実現できたのはなぜだろうか。無事に生還できる保障のない危険なフリーライディングになぜあえて挑戦しようとするのか。ある程度名声を手に入れた者たちを引き付ける魅力というのは、いったいなんなのだろうか。あのでかいジャンプ台をあっさりと飛んでしまうショーン・ホワイトが滑る前に怖いといった、あのヒトコトは、フリーライディングの困難さを表しているのだろう。

あえて無謀なことにチャレンジし、自分を精神的に成長させる。これはスノボをやる人でないとわからない感覚なのかもしれない。初めてジャンプに挑戦するとき、初めてものすごい傾斜を滑り降りるとき。それを克服した瞬間、自分のレベルが大幅に上がったような気持ちになれる。これはどのレベルになっても変わらないのだろう。さらに言うとショーン・ホワイトのレベルになると、もはや困難なことに挑戦するという感覚はないのかもしれない。そう考えると高いレベルの人が、フリーライディングに挑戦しようとする気持ちもわからなくもない。

壮大なアルプスの山を滑り降りる感覚。映像から伝わってくるものだけで、鳥肌ものだ。ある場面ではジャンプの着地に失敗し、激しく転倒する。そして、ある場面では着地した瞬間、足場が崩れ雪崩と共に滑り降りる。広大な山々に囲まれながら、まだ誰も滑っていないファースト・ディセントに挑戦するというのはどんな気持ちなのだろうか。朝一でゲレンデのパウダーを満喫するのに近いのかもしれないが、アドレナリンの出方は半端ではなさそうだ。

今の時期、この作品を見たのは失敗かもしれない。スノボがしたくてしたくてたまらなくなった。あと半年近く待たなければならない。これは、拷問に近いかもしれない。



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