エラゴン 遺志を継ぐ者


2007.1.16 よくあるファンタジーだ 【エラゴン 遺志を継ぐ者】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
この手のものはすでに出尽くしたと思ったが、まだあったようだ。ロード・オブ・ザ・リング風でもありナルニア国物語風でもあり、ハリー・ポッター風でもある。見慣れた雰囲気とストーリー。ただドラゴンが付け加えられただけで目新しいものは何もない。簡単に言うと、前三作の劣化版と言ってもいいだろう。ドラゴンとそれに乗るドラゴンライダー。そして剣と魔法の世界。これだけでストーリーが想像できてしまう。冒険物というには冒険がたりない。見所はドラゴンに乗り大空を羽ばたくシーンだろうか。いかにも続くというような雰囲気で終わっているが、はたして続きがあるのだろうか。

■ストーリー

17歳のエラゴンは、ある日、森で不思議な光を放つ青い石を見つける。その石こそが帝国アラゲイジアの命運を握る、ドラゴンの卵だった…!卵から孵ったメスのドラゴン、サフィラを密かに育て始めたエラゴンは、自分がかつて国を守っていた誇り高き種族・ドラゴンライダーに選ばれた事を知る。暴君ガルバトリックス王に立ち向かうため、村の語り部ブロムと旅に出たエラゴンは数々の危機を乗り越え、サフィラとの絆を深めていく。

■感想
ドラゴンに乗って魔法を駆使して戦う。そこにインパクトや目新しさはない。ファンタジーものとして強烈な印象を与えるものがドラゴンだけでは少し弱い。いまさら剣と魔法の世界と言われてもすでに見飽きている。何かこれというポイントがなければならないのだが・・・。ドラゴンからそれを見出すことはできなかった。魅力的なキャラクターもいなければ熱くなるような興奮もない。ただ淡々とありきたりなストーリーが流れているだけのような気がした。

ドラクエやFF世代であるだけにドラゴンというのものには特別な思いがあるのかもしれない。ただ人を氷漬けにしたり、必殺技が火を吐くだけというのもどうかと思う。ドラゴンに対していろいろなことを想像できる人にとってはある意味、正統派なドラゴンだろう。それだけに面白味がない。本作の世界観の中でのドラゴンの立場、それがどのように生まれ、どう扱われてきたのかもう少し細かく説明があっても良かったような気がした。

いろいろ書いたが、基本的には
正統派のファンタジー作品だ。それだけに目新しさはないが安心して観ることができる。定番物なのでこの手のファンタジーが好きな人には絶対にはずせないものだろう。ある程度決まりきったパターンが苦にならず、全てのファンタジー作品を見尽くして飢餓状態にある人にはうってつけかもしれない。ファンタジーにあまり興味がない人にはもちろんお勧めはできない。

二番煎じ感は拭えないが、ヒット作品に便乗しようとするのは悪いことではないと思う。



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