ダブルバウンド


2006.12.10 泥棒アクションと詐欺映画のミックス 【ダブルバウンド】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
軽快な音楽とまるでミッションインポッシブルのように、鮮やかにトラップを破って強盗を働く三人組。綿密な計画と技術そして実行力を兼ね備えた三人組みは失敗しらずでゲームのように強盗を楽しんでいる。三人のチームワークがそのままルパンのように思えてしまった。そんな三人組を利用しようとするレオ。無理難題を押し付けて脅迫しながら協力させようとする。山あり谷ありそして仲間割れありと見ていてあきさせないようになっている。裏の裏のそのまた裏をかくような展開。強力なセキュリティーを様々な道具と肉体を駆使して破るさまは爽快感で一杯になる。そして最後に訪れるどんでん返し。練りこまれた詐欺映画を見ているような気分にさせられた。これは泥棒アクションと詐欺映画を巧妙にミックスしたすばらしい作品だ。期待しなかっただけにこの収穫は大きい。

■ストーリー

三人組の怪盗チームがダイヤを強奪しようとするが、計画そのものが大泥棒レオによって奪われ、三人はレオに支配されるはめに。レオは有能な三人を使ってさらに大きな強盗を計画するのだが、三人はそのレオのやり方が気に食わない。レオに反抗しようとするが、指紋付のダイヤ強盗計画書を握られているために抵抗することができない。しだいに三人の仲に溝が生まれ始め、強盗計画に影響しそうなほどギクシャクしてくる。はたしてこの前代未聞の強盗計画は成功するのだろうか、そしてレオの支配から逃れることができるのだろうか・・・。

■感想
軽快な音楽とテンポ。そして鮮やかな強盗手口。三人組みのバランスがすばらしい。行き当たりばったりでハイテクを駆使して強力なセキュリティーを破るのではなく、綿密に準備をしキッチリと予行演習をして完璧にしてから実行にうつす。偶然にたよった展開でないのも好感が持てる。

三人組の仲で独自のルールがあるのもよい。人を傷つけることなく目的を達成する。役割分担が明確なため、迷いなくすすんででいるような気がした。こんなチームワーク抜群な三人組みに、ある一人の支配者が現れたことで事態が急展開していく。このレオという男が冷酷非道で目的を達成するためにはどんな手も使うという描写がありながら、意外に三人組に対して協力的なのには驚いた。ここでレオが徹底的な冷酷非道人間であれば作品のトーンが血なまぐさいものに変っていたかもしれない。

本作の見所の1つでもあるセキュリティ突破シーン。まるで
スパイ映画のように緊迫した展開とハラハラドキドキする流れ。そして最後に訪れる大どんでん返し。なんとなくそんな雰囲気を感じ取ることができたが、長い間敷き詰めていた伏線がここで生きてきたように非常にすっきりとする終り方だ。詐欺映画でよくある手法だが、やり方を間違えると、とたんに駄作となってしまう危険な賭けとも思えるがそれらをうまく利用している。

終わりよければすべて良しという感じだ



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