ダニー・ザ・ドッグ


2005.11.7 少年マンガ的 【ダニー・ザ・ドッグ】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
ありえないような漫画風な作品。細かなところに目をつむれば作品としては十分に楽しめる。 ジェット・リーがいったい何歳の役をやっているのかがかなり気になるところだが、 格闘技の達人として地下で行われている闇の格闘技賭博に参加したりと、 少年ジャンプでありそうなストーリーだ。 首輪を外すことでスイッチが切り替わり冷酷非道な殺人マシーンに変身する、それがちょうど 飼い犬を放すが如くの行動なので分かりやすい。 サムの最後の行動があることで物語に絞まりができた気がする。

■ストーリー
わずか5歳で誘拐され、悪徳高利貸しのもとで首輪を外すと相手に襲いかかる 殺人マシーン(=犬)として育てられたダニー(ジェット・リー)。 そんな彼は、ある日、盲目のピアニストのサム(モーガン・フリーマン)に助けられ、 彼と交流していくうちに次第に人間らしい心を取り戻していくのだった……。

■感想
殺人マシーンとして育てられたダニーだが、その育つ過程は全く語られていない。 人間らしい生活はさせて貰えないというのはわかるが、どんな屈強な相手も倒してしまうほどの力を どのようにして身につけたのかが不明だ。 そのへんをはしょることで、時間を他のエピソードに使っているようだが、 いくらなんでも少しくらい説明がないと信憑性にかけてしまう。 生まれたときから強かったというのはさすがに無しだ

サムがまさに捨てられた犬を拾う間隔でダニーを育てているのだが、 盲目ということがキーポイントなのだろうか?盲目でなければならない理由があまり分からなかった。 ダニーの凶暴な姿を見なかったので助けることができたのか? それだと娘が違和感なくダニーと接することに対しての説明がつかなくなる。 盲目ということが伏線になっているのか、盲目でピアノの調教師というのがはまり役だからだろうか。

ダニーの強さの理由はおいといて、地下の格闘場で対戦したり、金貸しからなかなか 逃げ出すことができなかったりと王道のパターンは押さえており、安心して見ることができる。 ダニーの生い立ちの不幸をふまえて、サム家族と幸せそうに過ごしている場面はとても感動する。 そして最後の場面でサムが決定的な一言を発しながらある行動にでるのだが、 それがものすごく印象に残り、サムの行動があったことで、甘ったるい感動物がぴりっと絞まっている。

ダニーの年齢設定も疑問の1つだが、そのあたりには目をつむって寛大な気持ちで見るといいだろう。



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