団塊ボーイズ


2008.2.14 立ち上がれ!親父たち 【団塊ボーイズ】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
親次世代の憧れであるハーレー。バイクに乗って気ままな旅にでるなんてことは、普通に家庭を持つ親父たちならばできるはずがない。しかし、普通の人生に息苦しさを感じた親父たちは爆発し、そしてバイクで宛てのない旅にでる。格好はそれらしくしているが、中身はさえない親父のまま。本物のバイカーたちに目の仇にされながら、ツーリングを続けている。これこそ、まさに憧れの旅だ。仲のよい友達同士で旅にでる。そこには山あり谷ありで一筋縄ではいかない。てきどなユーモアを織り交ぜながら終始楽しく見ることができる。そして、見終わるとかならず旅にでたくなる。もしくは、バイクに乗りたくなる。

■ストーリー

歯医者のダグは、順調な仕事と妻と息子に囲まれたごくフツーの人生に息苦しさを感じていた。若い頃は守るものもなく、ただ無鉄砲でいられたのに。ワイルドなのは日々自由奔放に成長しているメタボリックな腹だけ。ある週末、ツーリング仲間と集うバーでいつものようにさしさわりのない話題に花を咲かせていると、仲間のウディが旅に出ようと言い出す。目的地は太平洋。風を切って気の向くまま、オヤジ4人のバイクの旅が始まった。

■感想
親父四人のバイク旅。さまになってればいいが、いかにもにわか仕込というような雰囲気がぷんぷん臭ってくる。アウトローを気取ってみても、行動の端々では気の弱さのようなものが見え隠れする。旅の醍醐味でもあるハプニングを四人のキャラクターの面白行動で笑わしてくれる。やってる本人たちのまじめ度が高ければ高いほど、ものすごくこっけいに見えてしまう。客観的に見ると、普通の家庭で幸せに見える親父たちの鬱憤をはらずかのごとく、はしゃぐ男たちはとても面白い。

ルールに縛られず自由気ままなバイク旅。親父たちは声高に叫ぶが、何かしらの失敗をし、すべてがうまくいかない。火の不始末からテントを焼き、必要なものをなくす。旅先でのちょっとしたいたずらが大事となり、追われる身となる。ちょっとしたロマンスもあり、ピンチもあればチャンスもある。親父たちの空回りなはじけっぷりと、どたばた劇はとても面白い。特に親父たちのリーダー格であるウディを演じているジョン・トラヴォルタがいい味を出している。

団塊世代の親父たちに見てほしい作品かもしれない。家族のために身を削ってがんばってきた親父たち。ちょっと時間が自由になったら本作のように自由気ままな旅にでてもいいのではないだろうか。もしかしたら、家族がそれを許しても、その一歩を踏み出す勇気がないのかもしれない。本作を見ると、団塊世代でなくとも無性に旅にでたくなり、そしてバイクをすっ飛ばしたくもなる。団塊世代の親父たちよ、あの若いころのパワーを思い出せというようなメッセージを感じてしまった。

ぜひとも親父世代に見てもらいたい作品だ。



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