シンデレラマン


2005.9.28 理想の父親像? 【シンデレラマン】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
これぞ一家の大黒柱というような典型的な父親だという印象を受けた。 どんなに貧しくとも家族みんなで暮らす、自分はどんなに苦労しても家族を幸せにしたい そんな思いがヒシヒシと伝わってくる作品だ。 今の時代にこれほど男気溢れた父親はいるだろうか、ラッセル・クロウが演じることで 厳しくも優しさを持ち合わせた父親像を見ることができた。 実在の人物のエピソードなので後半は山はあるが谷がないように思えた。

■ストーリー
愛する妻メイと3人の子供に囲まれ幸せに暮らすジムは、ボクサーとしても将来を嘱望されていた。 だが1929年、彼は右手を故障してしまったことをきっかけに勝利から見放されていく。 さらに時代は恐慌を迎え、やがてジムもライセンス剥奪で引退を余儀なくされ、 失業者の一人として肉体労働をして家計を支えていた。 そんなある日、元マネージャーのジョーから、一夜限りの復帰試合の話が舞い込んでくる。 相手は勝ち目のない新進ボクサー。 それでもジムは、その報酬で家族を救えるという一心で試合を引き受けるのだった…。

■感想
ラッセルクロウの顔立ちは苦労人の役がとても似合う。彼がお金持ちの大富豪をやるよりも 貧乏家族を養う、不幸なボクサーというのはまさにうってつけの役だろう。 そんなはまり役が貧乏にも負けづ家族と協力しながら生活していく。 どう考えても噛ませ犬にされるような試合にも家族を養う為に戦う。 ジムにとっては家族が何よりも大切なものなのだろう。

マネージャーであるジョーの決断にも恐れ入った場面がある。 全盛期を過ぎたロートルボクサーに対して私財をなげうってでも協力する姿は 実はジム以上にボクシングに対しての思いは強いのかもしれない。 ジムはおそらく家族が何不自由なく暮らし、家族全員から大反対にあえば もしかしたら最初に試合はしなかったかもしれない。

実在の人物を元にしているので前半はまさしく天国から地獄のようにメリハリがきいているのだが 後半に入ると一転して、結構順調にとんとん拍子に進んでいるように思えた。 フィクションならば旨くいきそうになったところで、落とし穴がありそこからはい上がり 最後はハッピーエンドという流れなのだろうが、実話だとそうはうまくいかないのだろう。

最後の試合も結局、終始優勢で終えることができているし・・・。 まあ、家族愛、特に妻メイの気持ちを考えると気が気ではないのは分かるのだが もうちょっとハラハラドキドキする場面があってもよかったかも?

家族の絆を忘れかけている人に見てほしい作品だ。



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