ブルース・オールマイティ


2007.10.21 前向きな気持ちになれる 【ブルース・オールマイティ】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
神様になったら何をやるか。誰もが一度は考えること?かもしれない。自暴自棄になったTVリポーターが神の力を手に入れたら。本作はそんな物語だ。ブルースのキャラクターが、出世命の嫌な男であれば、本作のトーンも変わってくるが、本作のブルースはすばらしい性格をしている。普通に考えれば神の力を手に入れればもっと大きなことに使うはずだが、ブルースはあくまでちょっとしたことにしか使わない。自分の夢をかなえ、好きなことを実現する。しかし、その代償として待っていたのは…。なんだかドラえもん的展開に思えてきた。そして、ブルースがドラえもんの秘密道具をそれほど大それたことに使わないのび太のようにも見えてきた。

■ストーリー

やる事なす事、どうにもうまくいかないTVレポーターのブルース。そんな彼は神様のイキな計らいで、神と同等のパワーを手に入れる。そのパワーを駆使し、彼は望みどおりにニュース番組のアンカーマンの地位をゲット! しかし夢は叶えたものの、最愛の恋人は彼から離れてしまう……。神の力を得た男が己の欲に走りながらも、やがて本当に大切なものに気づいていく…。

■感想
明るいキャラクターだが、何をやってもうまくいかないブルース。神の力をどう使うかというと、スープをモーゼのごとく真っ二つに割ったり、車をスーパーカーにしたり。やってることがとても庶民的で笑いがでてくる。神の力を得ても、あくまでニュース番組のアンカーマンにこだわるあたりも、ブルースに対する好感を呼び起こさせる要因なのだろう。好きなことを好きなように、なんでも自分の思い通りしてしまう。そして、その代償として最愛の恋人が離れていく…。

人生そうなんでもトントン拍子にはいかないという教訓と、神の力は誰にでもあるというメッセージ性のようなものを感じた。「奇跡は起こるものではなく、起こすものだ」そして「この世界には奇跡に満ち溢れている」という言葉。なんだかやけに
心に染み渡る言葉が沢山でてきた。考えようによっては、今自分がこうやって呼吸をして生きていることさえ、奇跡の一つなのかもしれない。そう考えると誰にも神の力が存在し、それを実行していることになる。なんだか宗教的な説法の一歩手前だ。

ブルースと神とのやりとり、そして最後の結末。もし、今、何かに悩んでいる人がいれば、本作を見ることをお勧めする。単純に元気がでるというわけではないが、考え方一つで随分と前向きに、そしてどんな困難が訪れようとも乗り越えられるような、そんな力を与えられた気がした。本作はドラえもん的だと最初に言ったが、ある意味、ドラえもん的な力を自分が持っていると言い換えることもできる。

久しぶりに、こうやって見終わった後に前向きな気分になれる映画を見た気がした。



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