ブラザーズ・グリム


2005.11.14 グリム童話に詳しければ 【ブラザーズ・グリム】
                     

評価:3

■ヒトコト感想
グリム童話は誰でも知っている物語だが、グリム童話に纏わるコネタがところどころに出てくるだけで(赤ずきんとか)まったくの別物と考えておいた方が良い。不気味な虫や人間に変身する狼。子供を飲み込む馬や人間を吸収する泥の怪物など、子供だけでなく大人にも恐怖感を与える様々な怪物が登場する。怪物の映像がすばらしく、それなりにリアルで自然に周りの雰囲気にとけ込んでいる。CGを使いまくって周りと比べて明らかに浮いているような状態ではないので、違和感なく見ることができる。ストーリー自体はグリム童話の怖いところのツギハギ で、ドタバタと戦うありきたりなものかもしれない。

■ストーリー
ウィル(マット・デイモン)とジェイコブ(ヒース・レジャー)・グリム兄弟は、いかさまの魔物退治で賞金稼ぎをする旅を続けていた。 しかし、ドイツの村で芝居がばれて、その地を支配するフランス将軍に逮捕されてしまう。 将軍はグリム兄弟に命じ、森で10人の少女が姿を消した事件の調査に向かわせた。 猟師の娘アンジェリカをガイドに、森の奥深くに立つ塔にたどり着いたグリム兄弟は、 その塔に伝わる女王の逸話を知る。 その頃、森に不気味な異変が起こり始めていた。

■感想
グリム童話をモチーフにしたのが新しいかもしれないが、良くあるパターンの怪物退治ものだ。しかし、最初からそうだったわけではなく、主人公兄弟がいかさま師であり、怪物退治に乗り気ではないというところと周りのお偉いさん達が怪物を信じないというところがちょっとアクセントとなり、物語に面白みを加えている。

様々な怪物が出てくるが、全てがグリム童話に纏わるものなのだろうか?グリム童話に詳しくないからわからないが有名どころでは赤ずきんが出てきたりするあたりは、簡単に認識できたのだが、それ以外はあんまりよく分からなかった。詳しい人はこの作品の恐らくアチコチにちりばめられているであろう、グリム童話に関するコネタに気づいてニヤリとしたりするのだろうか??

ある意味お約束的な流れで、今まで信じていなかった将軍達も、怪物を目の当たりにして本気で子供達を助けようとするそこで最後はドタバタしならがも、子供達を無事に助け出す。王道だが、本作でみるべきところはストーリーよりもその怪物達の映像につきる。CGを効果的に使い、個性的な怪物が登場するのだが、それが異様に怖かったりもする。実は童話は意外に残酷なことが書かれており、それを地でいくようにまさしく残酷な場面もいくつかある。さすがに生きたまま子供が馬に飲み込まれるシーンは衝撃的だった。

グリム童話に詳しければさらに楽しめる作品だと思う。



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